• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2001 年度 実績報告書

含フッ素弱配位性アニオン種の金属塩を用いた新しい触媒反応の開発

研究課題

研究課題/領域番号 12640572
研究機関九州大学

研究代表者

園田 高明  九州大学, 機能物質科学研究所, 助教授 (90108770)

キーワード含フッ素弱配位性アニオン種 / リチウムイオンのLewis酸性度 / ハロクロミズム / Diels-Alder反応 / クアドリシクランの原子価異性化反応 / 構造-活性相関関係 / ab initio計算 / 密度汎関数法
研究概要

本研究は、種々の弱配位性アニオン種のアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩を新規に合成し、これらの金属塩を触媒に用いて、弱配位性有機溶媒中において極限的に活性化された親電子的なリチウムイオンによって促進される新しい炭素-炭素結合形成反応を開発することを目的した基礎的研究である。触媒機能発現に及ぼすアルカリ金属イオンの種類と弱配位性アニオン種の構造の影響、および、その反応機構の詳細を明らかにするため、実験化学的および計算化学的手法を駆使した研究を行った。
計算化学的研究:各種弱配位性アニオン種の配位性の大きさを定量的に評価するために、Gaussian98やSPARTANを用いたab initio法や密度汎関数法を用いて、リチウムイオンの親電子性に及ぼす対アニオンの効果を詳細に調べた。また、各種リチウム塩によって促進されるDiels-Alder反応やクアドリシクランの原子価異性化反応の反応遷移状態に関する精密理論計算を行い、リチウムイオンの特異性を考察した。
実験化学的研究:含フツ素テトラアリールホウ酸アニオン、イミドアニオン、メチドアニオンおよびアルミナートイオンなど各種弱配位性アニオン種のリチウム金属塩を合成し、これらのリチウム金属塩によって促進される各種有機溶媒中の塩化トリチルやトリチルアルコールのハロクロミズム、Diels-Alder反応、およびクアドリシクランの原子価異性化反応の比速度定数を用いて、脱溶媒和したリチウムイオンの特異なLewis酸性について速度論的に詳細に検討した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Fusaji Kita, et al.: "Electronic structures and electrochemical properties of LiPF_<6-n>(CF_3)_n"Jpurnal of Power Sources. 97-98. 582-583 (2001)

  • [文献書誌] 池田 慎哉, 園田 高明, 森 章: "リチウムイオンによって加速されたクアドリシクランからノルボルナジエンへの原子化異性化反応"九州大学機能物質科学研究所報告. 15(2). 177-181 (2001)

  • [文献書誌] 池田 慎哉 その他: "トリチルカチオン生成反応に及ぼすリチウムイオンの求電子反応性の定量化"九州大学機能物質科学研究所報告. 15(2). 169-175 (2001)

URL: 

公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi