研究課題/領域番号 |
12640604
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
長谷川 英祐 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助手 (40301874)
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研究分担者 |
立田 晴記 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 学術振興会特別研究員 (50370268)
長谷川 雅美 東邦大学, 理学部, 助教授 (40250162)
秋本 信一 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (30175161)
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キーワード | マイクロサテライト / 遺伝的分化 / 進化 |
研究概要 |
遺伝子交流集団(個体群)の分岐関係とそれらの間の形質の分化の関係を明らかにするために、今年度の研究活動から主に3つの研究成果があがった。 第1に、RAPD-PCR法およびExonucleaseIIIを利用した方法により、任意の生物からマイクロサテライト遺伝子座領域を簡便に探索し、集団遺伝学的な分析に必要な遺伝子座ごとのプライマーを設定する新しい方法を確立した。特に、ExonucleaseIIIを利用した方法は、PCR反応時に生じるキメラ配列に由来する増幅しないプライマー領域が捕獲される問題、および、同一のマイクロサテライト領域が複数クローニングされる結果、遺伝子座の捕獲効率が下がる、という従来法がもつ問題点を回避することに成功しており、有用な方法であると考えられた。これらの方法により得たマイクロサテライト遺伝子座を用いて、単為生殖であるアミメアリのコロニー内にも遺伝的な多様性が存在することを検出し、スズメバチ類、エゾアカヤマアリでも多形を持つ遺伝子座の存在を確認しており、本研究課題に必要不可欠な、個体群内・間の集団遺伝学的解析に有用な遺伝マーカーを多数確保することができた。 第2に、ハマベハサミムシの島ごとの個体群で、鋏形質の比較を行った。フーリエ級数を用いた形質の量的記述を行い、島ごとおよび個体群内にも様々な変異が存在することが明らかとなった。 第3に、伊豆諸島に生息するオカダトカゲでは、ヘビのいる島といない島のトカゲ間で、ヘビの匂いに対する行動反応に違いが見られることが明らかになった。飼育下でヘビの匂いをかがせる実験から、ヘビに対する補食回避の行動モデルが提案された。 本研究費の補助に基づく研究成果の一部は、学会発表、学術論文として公表された。 また、いくつかの結果については現在公表準備を進めている。
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