研究課題/領域番号 |
12640643
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
落合 廣 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10002122)
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研究分担者 |
齋藤 玉緒 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30281843)
加藤 敦之 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90177428)
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キーワード | 細胞性粘歯 / 細胞膜タンパク質 / Polysphond / ylium / 分枝 / ecmB / 形質転換 |
研究概要 |
細胞性粘菌Polysphondyliumは多数の分枝した柄を持つ粘菌であり、この膜タンパク質の一つgp64は分枝の開始前に消失することが分かった。このgp64遺伝子を相同的組換えによりノックアウトしたところ、予想に反して多数の分枝を持つ正常な子実体が出来た。逆に、予定柄細胞領域でのみ発現しているextracellular matrix protein B(ecmB)のプロモーターの下流にgp64遺伝子をつなぎ、永続的に発現(通常レベルでの発現)させたところ、分枝前で発生が完全に停止した.この事実は膜タンパク質gp64が分枝抑制に働く事を示している.そこで、今年度の実験として下記の実験を実施している。 gp64の細胞外領域のどの部位が抑制シグナルとして働くのか明らかにする為、その細胞外領域の1/4ずつを欠損したコンストラクトを作成した。現在のところ4個のコンストラクトのうち3個の作成に成功した。そこで現在、これらのコンストラクトの形質転換を実施している。 今回予定の研究では、endogenousな遺伝子の存在を前提に、細胞外領域を一部欠損したgp64膜タンパク質の発現を計画している。しかし、実験としては、endogenous遺伝子を破壊したのちに、欠損変異体の発現させ、その欠損の影響を見ることが望ましい。今回、予定の実験に改良を施し、破壊コンストラクトのマーカー遺伝子の前後にタンデムリピートを組み込み、gp64遺伝子を破壊したのちに、選択マーカー遺伝子をも取り除き、第2次の形質転換に選択マーカーを再度使用できるようにする方法の実施も予定している。
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