研究課題/領域番号 |
12650033
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研究機関 | 九州共立大学 |
研究代表者 |
生地 文也 九州共立大学, 工学部, 教授 (00093419)
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研究分担者 |
森元 史朗 九州共立大学, 工学部, 助手 (30258339)
内藤 正路 九州工業大学, 工学部, 助手 (60264131)
真田 瑞穂 九州共立大学, 工学部, 助教授 (00258336)
八尋 秀一 九州女子大学, 家政学部, 助教授 (60279130)
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キーワード | イオン蒸着 / エピタキシー / 表面構造 / イオン-表面相互作用 / イオン散乱 / 薄膜成長 / 荷電粒子 / イオンビーム |
研究概要 |
超低速イオン蒸着法が半導体表面ヘテロエピタキシー制御のための有力な手段となりうるかどうかを系統的に調べることを目的とした。これまでの実績を踏まえ、本年度はSi(100)、(111)清浄表面上へのAgイオン蒸着による低次元相形成に関して実験をおこない、以下の成果を得た。 (1)Agイオン蒸着のための電子衝撃型イオン源および極低速イオンビーム輸送部の改良をおこない、<2×10^<-7>Paの超高真空試料室に用意されたSi基板表面上への、10eVまでの超低エネルギーイオン蒸着を可能にした。 (2)室温のSi(100)-2×1およびSi(111)-7×7清浄表面上への1ML-Agイオン蒸着について、その表面構造変化と表面組成変化におよぼす蒸着イオンエネルギーの影響を調べた。その結果、両表面で入射イオンエネルギーが200eVを越えると、入射イオンは表面に留まらず急速に固体内に打ち込まれることが低速イオン散乱による測定結果から分かった。また、入射イオンエネルギーに拘らず蒸着表面は周期構造を示さない、しかしその表面を570Kでアニールすると、鮮明な周期構造(Si(100)では1×1構造が、またSi(111)では√3×√3構造)を現すことがわかった。 (3)150eVの低エネルギーLi^+イオンビームを使ったイオン散乱分光法による表面構造解析をSi(100)表面に適用し、Agイオン蒸着の前後および熱処理後の表面について調べた。その結果、200eV以下のイオンエネルギーでは、エネルギーが低いほど、Agが表面上に3次元の島状で分布していることが判明した。また、200eV以上では、表面下に打ち込まれたAgが熱処理で表面に拡散し、(2)で示した2次元相を形成することが分かった。 (4)Si(100)表面について観察されたSi(100)-1×1Agは、これまでの真空蒸着法(MBEを含む)では観察されておらず、イオン蒸着特有の現象であることが判明した。
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