2001 年度実績報告書

3次元積分方程式の高速解法を利用した近接場光学の数値解析

研究課題

研究課題/領域番号	12650040
研究機関	岐阜大学
研究代表者	田中嘉津夫岐阜大学, 工学部, 教授 (40092944)
研究分担者	田中雅宏岐阜大学, 工学部, 助手 (80267848)
キーワード	近接場光学 / 積分方程式 / 境界要素法 / シミュレーション
研究概要	申請者らは平成13年度に、三次元ベクトル体積積分方程式(Lippman-Shwinger方程式)に、繰り返し(Iteration)法の一つであるGMRES法(Generalized Minimum Residual Method)および高速フーリエ変換(FFT)を適用し、近接場光学(NFO)シミュレーションにおける大規模問題(未知数百万以上)を小さな計算機記憶容量(数GB以内)で高速(数10時間)に解くことができるコードを開発した.このコードを実際のNFO顕微鏡設計に適用し出力画像のシミュレーションを行った。具体的には、非対称複素密大行列(約100万×約100万要素)を処理できる並列計算システムを構築し,そのシステムで稼動する近接場光学(NFO)シミュレーションソフトを、金属開口プローブ、金属散乱プローブを持つ三次元NFO光学顕微鏡の解像特性シミュレーションを行い、その基本的特性を解明した。以上の研究結果は、国内国外の論文誌および国際会議に発表されている。

(5件)

[文献書誌] M.Tanaka, K.Tanaka: "Computer simulation for two-dimensional near-field optics with use of a metal-coated dielectricprobe"Journal of the Optical Society of America. 18・4. 919-925 (2001)
[文献書誌] K.Tanaka, M.Yan, M.Tanaka: "A simulation of near-field optics by three dimensional volume integral of classical electromagnetic theory"Optical Review. 8・1. 43-53 (2001)
[文献書誌] K.Tanaka, K.Iizuka: "Simulation of step fregnency imaging technique processed by the least square method"Japanese Journal of Applied Physics. 40・2A. 881-889 (2001)
[文献書誌] 吉田貴博, 田中嘉津夫, 田中雅宏: "近接場フォトン走査型トンネル顕微鏡シミュレーション"電気学会論文誌. 121-C・7. 1179-1186 (2001)
[文献書誌] Y.Takahashi, K.Tanaka, M.Tanaka: "Evalatation of iterative-solutions used for three-dimensional volume integral equation"電気学会論文誌. 121-A・10. 922-927 (2001)