研究概要 |
今年度は、プロセス進行中のプラズマジェットのパラメータ診断を行う分光システムの開発に重点を置き、研究を行った。 1.光学干渉フィルタと3CCDカラービデオカメラを用いた計測装置の開発 2波長透過型光学干渉フィルタ(透過中心波長404.6nm及び696.5nm)、3CCDカラービデオカメラ、画像取り込みボード、パーソナルコンピューターからなる計測装置を開発した。この装置を用いて、2線強度比法によるプラズマジェットの温度分布の測定を試みた。得られた温度は、従来の分光器を用いて測定した温度と比較して、やや低い値となる傾向にあるが、温度分布の形状等はほぼ一致しており、十分プラズマ診断に利用可能であることが分かった。また、1/30秒の時間分解能ではあるが、温度の時間変化も計測できることが分かった。計測精度の向上については来年度の課題である。 2.CT法を用いた精密診断法の確立 1波長透過型光学干渉フィルタ(透過中心波長960nm)を付設したモノクロCCDビデオカメラにより、プロセス中の非軸対称プラズマジェットの診断を行った。プラズマジェットジェット軸線に垂直で互いに対向する2方向から材料を注入した場合のジェットに対しては、投影像数4枚,空間分解能40×40分割の測定条件で実用上十分な断層像が得られることが分かった。
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