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2002 年度 実績報告書

高並列ハイブリッドシミュレーテッドアニーリングによる構造システムの最適化

研究課題

研究課題/領域番号 12650100
研究機関同志社大学

研究代表者

三木 光範  同志社大学, 工学部, 教授 (90150755)

キーワード最適化 / シミュレーテッドアニーリング / 並列処理 / PCクラスタ / アプリケーション / 遺伝的アルゴリズム / 構造システム / 並列分散モデル
研究概要

昨年度に引き続き,複雑な最適化問題の解法としてシミュレーテッドアニーリング(SA)の高性能化に関する研究を行った.この方法は膨大な繰り返し計算を基礎としており,計算の並列化により計算時間を短縮することが急務である.本研究では,種々の複雑な最適化問題に有用なSA手法の並列化を対象とし,高い並列性を持ち,良質な最適解を高速に得ることのできる新しいアルゴリズムの提案を行い,連続および離散的変数を持つ複雑な構造システムの最適化においてその有効性を実証してきた.平成14年度の研究成果を次に示す.
1)自律的温度調節メカニズムを持つ温度並列シミュレーテッドアニーリングの提案:シミュレーテッドアニーリングの並列化として最も有効な温度並列シミュレーテッドアニーリングについては,温度スケジュールの自動化が行える点は大きな長所であるが,用いる温度範囲は経験的にしか決められなかった.そこで,最高温度と最低温度を,探索途中に自律的かつ適応的に決めることが可能な新しいメカニズムを考案し,その有効性を検証した.これにより,適応的温度調節機能を持つ温度並列シミュレーテッドアニーリングは,温度の完全な自動化を行うことができるようになった.
2)近傍並列シミュレーテッドアニーリングの提案:連続最適化問題にシミュレーテッドアニーリングを適用する場合,近傍を適切に決めることが最も重要である.これまでは経験的に決めていたが,昨年までの研究で,受理確率を基準とする適応的近傍調節アルゴリズムが有効であることがわかった.しかし,その場合,目標とする受理確率は経験的に決めるしかなかった.そこで,本年度は,異なる固定近傍を持つ複数のシミュレーテッドアニーリングを同時並列的に動作させ,各プロセスが自律的に最適な近傍を選択できる新しいメカニズムを考案し,その有効性を確認した.これにより,近傍の調節は完全に自動化されることになった.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 三木光範, 廣安知之, 笠井誠之: "連続設計変数空間における湿度並列シミュレーテッドアニーリングの応用"情報処理学会論文誌. 41,5. 1607-1616 (2000)

  • [文献書誌] M.Miki, T.Hiroyasu, T.Yoshida, T.Fushimi: "Parallel Simulated Annealing with Adaptive Temperature Determined by Genetic Algorithm"Proc. of the2002 IEEE International Conference on Systems, Man and Cybernetics. (CD-ROM). (2000)

  • [文献書誌] 三木光範, 廣安知之, 笠井誠之, 小野景子: "適応的近傍を持つ温度並列シミュレーテッドアニーリング"情報処理学会論文誌. 42,4. 745-753 (2001)

  • [文献書誌] 廣安知之, 三木光範, 小掠真貴, 岡本祐幸: "遺伝的交叉を用いた並列シミュレーテッドアニーリングの検討"情報処理学会論文誌:数理モデル化と応用. 43,SIG7 (TOM 6). 70-79 (2002)

  • [文献書誌] 三木光範, 廣安知之, 小野景子: "最適な受理確立を目標とする適応的近傍を持つシミュレーテッドアニーリング"情報処理学会論文誌. 44,1. 1-6 (2003)

  • [文献書誌] M.Ogura, T.Hiroyasu, M.Miki, Y.Okamoto: "Implementation Models for Distributed Memory Architec t ure of Parallel Simulated Annealing Using Genetic Crossover"Evolutionary Methods for Design, Optimization and Control (Proc. of the EUROGEN 2001). 121-126 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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