研究概要 |
1.樹脂補助薄板と樹脂製ダイスを利用した場合の金属箔の深絞り成形特性を検討した.補助薄板としてナイロン66を用いた場合しわが効果的に抑制される.金属箔の変形抵抗,樹脂補助薄板の変形抵抗及び樹脂ダイスのヤング率を適当な組み合わせにするとことで,しわ抑制効果はさらに向上する.ナイロン66を補助薄板として利用した場合,補助薄板も変形しているため再利用はできない.しかし補助薄板として弾性ゴムを利用すれば,加工後ゴム補助薄板は弾性回復するので再利用可能である.したがって,低コスト化及び廃棄物の減量を考えた場合はゴム補助薄板の利用は有効である.ゴム補助薄板を利用する場合,金属箔の板厚及び変形特性にあうゴム補助薄板の選定が重要となる. 2.金属箔の深絞り成形においては,板厚が薄くなるにつれ,しわ押さ力の許容負荷経路領域は急激に狭まる.しかし,補助薄板の利用によって許容負荷経路領域の制限は緩和される. 3.加工中に材料が受ける他の変形(張出し変形や曲げ変形など)の検討も必要となる.そこで,これらの変形に関する検討も行なった. 4.微小金属箔部品を製造する場合,微細穴加工も重要となる.そこで,爆発衝撃エネルギを利用した金属箔への小径穴打抜き加工の検討を行った.ここでは,衝撃圧力の打抜き性に及ぼす影響を調べた. 5.微小金属箔部品を製造する場合,曲げ加工法も重要となる.そこで,金属箔の曲げ加工性の検討を行った.ここでは,加工条件の曲げ角度に及ぼす影響を調べた. 6.微小接触におけるトライボロジの検討も行った.
|