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2000 年度 実績報告書

変動荷重下における弾性流体潤滑膜挙動の解明

研究課題

研究課題/領域番号 12650143
研究機関九州工業大学

研究代表者

西川 宏志  九州工業大学, 工学部, 助手 (40208161)

キーワード弾性流体潤滑 / 膜厚 / 光干渉法 / 変動荷重 / 表面凹凸 / 機械要素 / トライボロジー
研究概要

機械要素の性能向上のために必要な油膜挙動の把握を目的として,ガラスと鋼球からなる点接触下で二色光干渉法を用いて弾性流体潤滑下における油膜挙動の直接観察を行った.
1.光学系の改良
装置の光学系を改良した.これによって得られる光量と解像度が格段に向上したことで画像が鮮明になり,従来の装置では困難であった膜厚変化が大きい油膜形状も正確に観察することが可能となった.また,デジタルカメラを導入したことで,鮮明な画像を撮影できたことをその場で確認することが可能になり,従来の35mmカメラでの撮影よりも確実性が向上した.
2.変動荷重負荷装置
変動荷重を負荷できるように装置を改良することは困難であったため,本年度は変動荷重下での本格的な油膜観察は行えなかったが,電磁ソレノイドを用いて変動荷重を与える予備実験に成功し,平成13年度に実験を行うことが可能になった.
3.表面凹凸のある場合の油膜挙動
表面凹凸の影響を明らかにするために必要な鋼球を作成する手法を確立した.すなわち,従来よりスパッタリングにより形成し使用していた運動に直角な方向に母線を持つ復列突起中に,高さの異なる突起を形成することに成功し,油膜挙動を観察した.高い突起の接触域侵入時には突起近傍にできる膜厚は低い突起近傍よりも厚くなること,突起のある面よりない面の方が速度が速い場合,高い突起の接触域侵入時に発生した油膜はその形状を保持したまま他の突起を越えて下流側に進むことなどを観察することができた.
また,円形のくぼみを表面上に形成した鋼球を用いて,短振幅往復運動下で油膜の観察を行った.くぼみは2面間に速度差が存在するときに接触域内で油膜を供給することやくぼみの中心膜厚がくぼみの存在する位置や滑り率,気泡の影響を受けること,運動方向に並ぶくぼみはくぼみの中心膜厚を低下させること,ある条件ではくぼみが表面損傷を軽減することなどを明らかにした.

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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