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2002 年度 実績報告書

大気汚染粒子の非定常空気力学特性と流れに関する基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 12650178
研究機関大阪府立大学

研究代表者

木田 輝彦  大阪府立大学, 工学研究科, 教授 (80081222)

キーワード非定常流れ / 極低レイノルズ数流れ / 特異摂動解析 / 渦法 / 球まわりの流れ / 急発進・急回転 / Saffman効果 / Jefferyパラドックス
研究概要

1.渦法による三次元流れ場の計算
三次元流れの渦法による数値解析において,渦度場の伸縮項の取り扱いが重要であることが前年度までの数値解析で明らかになっていた。そこで,本年度はこの伸縮項にPSE (Particle Strength Exchange)法を導入し,噴流を模擬した流れと,急発進する球まわりの流れを数値計算した.この結果,対称テンソル表示の伸縮項にPSE法を適用すると安定性がよいこと,ガウス関数型のカットオフ関数では乱れが大きくなり,高レイノルズ数流れに近い流れが得られることがわかった.球まわりの流れでは,代数関数型のカットオフ関数を用いると,これまでの他の研究者による数値結果と近い結果が得られることが確認できた.
2.低レイノルズ数流れの解析
昨年度までに,急発進と急回転する二次元円柱まわりの低レイノルズ数流れついて,特異摂動法を用いて解析してきた.その結果,急発進・回転に伴う非線形慣性項の影響はまず揚力に現れ,低レイノルズ数流れは時間に対し-1/2乗の特異性を示し,レイノルズ数が1のオーダであれば定数項になることを明らかにした.この結果は,これまでの高レイノルズ数の結果と異なる.本年度は,渦法によって急回転・急発進する円柱まわりの流れを数値解析し,理論結果を確認した.また,楕円柱に関しても数値解析し,理論結果が楕円柱にも適用できることを示した.さらに,初速度と初期回転をもつ円柱の自由落下問題を数値解析し,初期レイノルズ数によって横方向の変位が変化することを確認し,非線形慣性項による揚力が重要であることを明らかにした.極低レイノルズ数流れにおける,一様せん断流れ場における円柱まわりの定常流れを解析し(Saffman効果),せん断流れの影響を明らかにした.また,Jefferyパラドックスについても検討した.

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 木田輝彦: "急発進する二次元回転円柱まわりの低レイノルズ数流れ(定常解への収束性について)"日本機械学会論文集B編. 68・666. 375-383 (2002)

  • [文献書誌] 植田芳昭: "急回転・急発進直後の円柱に作用する空力特性について"日本機械学会論文集B編. 68・673. 2548-2556 (2002)

  • [文献書誌] 植田芳昭: "Initial hydrodynamic forces acting on an impulsively started rotating and translating bluff body by a vortex method"Computational Fluid Dynamics Journal. 11・2. 213-224 (2002)

  • [文献書誌] 木田輝彦: "Asymptotic analysis of low Reynolds number flow with a shear past a circular cylinder"JSME International, B. 45・4. 759-769 (2002)

  • [文献書誌] 植田芳昭: "Behavior of a two-dimensional macroscopic particle falling in a viscous fluid by a vortex method"Proc.5th JSME-KSME fluids engineering conference. (CD-ROM). OS17-2 (2002)

  • [文献書誌] 玉野宏和: "三次元渦法におけるPSE法に基づく渦伸縮モデルの提案"日本機械学会2002年度年次大会講演論文集. 014・1. 51-52 (2002)

  • [文献書誌] 佐藤琢也: "渦法における切落しを有する二次元矩形柱まわりの過渡的流れ"第16回数値流体力学シンポジウム. (CD-ROM). C311-4 (2002)

  • [文献書誌] 玉野宏和: "PSE法に基づく渦伸縮モデルを用いた三次元渦法の検討"第16回数値流体力学シンポジウム. (CD-ROM). D29-4 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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