研究概要 |
1.マーカー粒子にランダムウォークを加えることによって,液体のブラウン運動による拡散混合をモデル化した.回転体を考慮せず,流体の拡散混合のみを考慮した場合,本研究のモデルでは拡散整数がΓ=1.0×10^<-12>m^2/s,およびΓ=1.0×10^<-11>m^2/sでは,流入速度を小さく設定した方が混合度が大きくなり,Γ=1.0×10^<-10>m^2/sの場合は,流入速度の変化には依存しないことが明らかとなった. 2.回転体を含む場合は,混合度をストロハル数とレイノルズ数を用いて,整理することで,混合度の相似性を明らかにすることができた.拡散整数がΓ=1.0×10^<-12>m^2/s,1.0×10^<-11>m^2/s,の場合はストロハル数が3.0のときに混合度が最大となり,Γ=1.0×10^<-10>m^2/sではストロハル数が0.5のときに最大となることが明らかとなった. 3.拡散整数がΓ=1.0×10^<-12>m^2/sの場合は回転体の回転数を大きくする,流入速度を小さくすることで,混合度を上げることができる.Γ=1.0×10^<-11>m^2/sの場合,混合度は回転体の有無にかかわらない.Γ=1.0×10^<-10>m^2/sの場合は,逆の回転体が混合の妨げとなることが明らかとなった.このように,回転体の効果の現れるパラメータの範囲が解明された.
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