研究課題/領域番号 |
12650199
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
熊田 雅彌 岐阜大学, 工学部, 教授 (30021603)
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研究分担者 |
儲 仁才 岐阜大学, 工学部, 助手 (00313908)
三松 順治 岐阜大学, 工学部, 助教授 (20202351)
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キーワード | トムズ効果 / 抵抗軽減 / 熱伝達促進 / 乱流促進体 / ポンプ動力基準の性能評価 / 界面活性剤 / 三角リブ |
研究概要 |
平成12年度は、以下のような実験等を実施した。 (1)界面活性剤添加液の円管ループを製作し、熱流束一定条件下での局所熱伝達率測定のテストセクションを製作した。界面活性剤として安定性のある塩化セチルトリメチルアンモニウムクロダイドとカウンターイオンとしてのサルチル酸ナトリウムを採用した。 (2)乱流促進体として、本研究者らの空気流に対する研究成果を参考に三角リブを採用し、リブ高さ5種類、リブ角度3種類をパラメーターに、溶液濃度(0,50〜500ppm)・流速(レイノルズ数1.8x10^4〜1.93x10^5)を変化させて、圧力損失と熱伝特性を明らかにした。 (3)以上の熱伝達と圧力損失の結果を総括し、ポンプ動力基準の熱的性能評価を行った。 以上の実験により、以下の結果を得た。 (1)トムズ効果について、従来の結果と同じで、摩擦係数は限界レイノルズ数以下で減少し、以上では水の結果に回復する。本実験範囲での最大減少は、70%強である。これに対応して熱伝達率も同程度の低下を示す。 (2)臨界レイノルズ数は、溶液濃度の増加に従い大きくなり、流路直径の増加と共に大きくなる。臨界速度は、溶液濃度のみに依存する。 (3)リブ装着に伴って、抵抗は増加するが、トムズ効果は確認された。同時に熱伝達率の低下も起きる。局所熱伝達率は、リブ直後で減少は軽減されるが、その効果は下流に行くに従って消滅する。 (4)ポンプ動力基準の性能評価は、比較的リブ形状の小さい程効果があり、1を越える。ただ、リブを下流に行くに従って最適的ピッチで挿入するとより改善される。 更に、界面活性剤溶液の温度依存性明らかにするための局所的に加熱可能なテストループを製作した。ミセル分解温度とせん断率に対する温度の影響を明らかにする。
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