研究課題/領域番号 |
12650219
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研究機関 | 富山工業高等専門学校 |
研究代表者 |
寺西 恒宣 富山工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (20141880)
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研究分担者 |
瀧本 昭 金沢大学, 自然科学研究科, 教授 (20019780)
鎌倉 勝善 富山工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (40042832)
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キーワード | 凝縮 / 液膜 / 波状化 / 汚染ガス / 除去 / 促進 |
研究概要 |
本研究は、凝縮およびミスト化を利用したガス吸収法による俳ガス処理の高性能化として、凝縮液膜の波状化・乱流化ならびに流動不安定化による凝縮伝熱の促進法を提案し、その基礎メカニズムの解明と最適設計・運転条件を提供することを目的とする。具体的には、強制対流凝縮を対象に凝縮熱伝達率やガス吸収速度に及ぼす凝縮液膜の波状化やフラッディング現象の影響など基礎メカニズムを解明し、それと関連する排熱回収効率、ガス吸収効率、動力損失(圧力損失)を総合評価することによりシステムの最適設計・運転条件を明らかにする)。前年度、鉛直冷却管内を上向きあるいは下向きに流れる空気-水混合蒸気の管内強制対流凝縮実験を行い、気流せん断力により液膜流の不安定波状流あるいは上昇液膜流が出現し凝縮速度が向上すること、および操作条件と装置寸法との関係において凝縮伝熱促進効果には最適値が存在することを明らかにした。本年度は、これらの成果をもとに汚染ガスとしてCO2を供試した実験を行うため前年度の装置を改良したが比較的高速の空気-水混合蒸気流にCO2を均一に混入し一定温度・濃度条件を得るにはさらなる改良が必要であることがわかり引き続き作業中であるものの、凝縮伝熱促進に関しては供試管内径や長さなどさらに異なる条件での実験を重ね最適設計・運転条件を得るための多くのデータを得た。また、下向き流の場合に観察されたミストの発生は上向き流の場合には観察されないことを確認した。気相内の熱的・組成的不安定場が液膜の波状化や脈動により緩和されるためと考えられる。理論的には凝縮を伴い流下する液膜の気流せん断力による逆流開始点について明らかした。波状化による凝縮伝熱の促進やガス吸収促進の解明について今後さらに検討する予定である。
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