研究概要 |
本研究では、低重力空間における弾性構造物と液体の動的連成挙動問題について、弾性フレーム構造物とそれに付着した液滴という基本システムの連成振動問題を例に取り上げ、その振動特性を地上でできる範囲内で主に実験的に解明した。 本研究では、次の2つの問題に分けて研究を進めた。 I 部分的に拘東された液滴の固有振動解析 部分的に拘束された球状液滴の固有振動解析を行った。また液体として水を用いて対応する実験を行い,両者の結果を比較した。その結果,両者は定性的には良い傾向であるが,定量的な一致は今後の課題として残った。 II 液滴が付着した柔軟弾性フレームの動的挙動に関する実験 a.擬似的な字宙空間の創設 プラスティック製の柔軟弾性フレームを組み合わせて,平面状試験構造物とトラス状試験構造物を作り,ばね又はゴムを介して糸で吊し、空間内を自由に運動できるようにすることで、擬似的な宇宙空間を作った。付加液滴は,「ばね-質量」系又は「梁-質量」系としてモデル化した。 b.試験体の加振 電磁小型加振器を用いて正弦波加振を行い、柔軟弾性フレームの周波数応答を測定するシステムを確立した。更に試験体を回転できる装置を製作した。 c.応答の測定と運動の解析 「3次元運動解析システム」を用いて,柔軟弾生フレームの3次元運動を測定できるシステムを確立した。また、3軸方向の加震度計を用いて加速度応答を計測した。
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