研究課題/領域番号 |
12650226
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
田中 裕久 横浜国立大学, 工学研究科, 教授 (90092262)
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研究分担者 |
浦井 隆宏 日本ムーグ(株), 開発部, 主任研究員
佐藤 恭一 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (30262405)
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キーワード | デーゼルエンジン / インジェクタ / コモンレール / 超磁歪素子 / 比例シート弁 / ボンドグラフ解析 / 噴射率制御 / 高速作動 |
研究概要 |
本研究は、ディーゼルエンジンの排気ガス中の窒素酸化物、黒煙微粒子の低減を目的に、燃焼状態を制御するためのコモンレール用の超高速高圧電子インジェクタの開発研究に関するもので、申請者らが開発した、全長を抑え2倍の変位をとれるようにした直列結合形の新形超磁歪素子をパイロット弁に用い,主弁にはフィードバックスロットを持つハイドロメカニカル位置サーボ機構をもつインジェクタの実用性を理論と実験により調べることである。平成12年度の成果は、(1)インジェクタの作動確認:全長30mmで50μmの変位を取り出せるタンデム形超磁歪素子をパイロット弁に適用し、これで制御される比例形のインジェクタを3本作製し、160MPaの軽油圧力で噴射率30mm^3/msを0.3msで噴射することを確認し、さらに、噴射率の制御をソレノイド電流を可変とすることにより、電気信号に比例して連続的に噴射率を可変制御できることを示した。(2)設計パラメータの決定法の確立:本インジェクタの主用設計パラメータをボンドグラフ解析により一律に決定できるような解析手法を確立した。これにより、最大噴射率、最大圧力、開閉に所要する時間、主弁のステップ応答時の安定性を速やかに検討できるようになった。(3)高圧時の漏れ試験:パイロット弁及び主弁のシート部の160MPaでの漏れは、接触部の最大ヘルツ圧力と関係していることを解析と実験により確認できた。これにより、漏れと耐久性のある熱処理法との設計指針が得られた。
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