研究課題
基盤研究(C)
本研究は、デイーゼルエンジンの排気ガス中の窒素酸化物、排気黒煙および黒煙微粒子の低減を目的に、噴射率を電子信号に応じて自在に制御できる高速作動するコモンレール用電子インジェクタの開発に関するもので、連続可変噴射率制御と0.3msの高速噴射を実現するため、パイロット弁にタンデム形超磁歪アクチュエータ(GMA)を、主ニードル弁に流体位置フィードバック機構をもっ比例弁を開発したことにある。GMAは、直径3.5mm、長さ30mmの超磁歪素子3本を1セットとし、これをZ形ホルダに2セット直列結合することにより、1つのコイルで従来の2倍の歪を発生できるものとし、全長40mmのGMAは100kA/mの起磁力(300turnコイル、1.5Ω、インダクタンスL16mH)で45μの変位を発生できるものとした。また、比例弁はフィードバックスロットをもつことにより、パイロット弁開度に比例する主弁開度を制御でき、かつ液圧支持することにより従来のばね支持に比べ、固有振動数を数kHzと高いものとした。また、設計解析に専用のボンドグラフを作成し、主弁の応答性と安定性に及ぼす設計パラメータの最適化と、油撃圧力に及ぼすパイプ径の影響を容易に解析できるようにした。開発試験例として、4Lデーゼルエンジン用としてノズル径0.16mm穴数6のノズルを用いて、160MPa、30mm^3/msの噴射率を、0.3msで噴射できることを確認するとともに、電流(8A〜11A)ごとに可変噴射できることも確認した。
すべて 2001 2000
すべて 雑誌論文 (5件)
自動車技術会論文集 32巻2号
ページ: 85-90
ATT, SAE-2001, Barcelona Vol. 2, 01-3182
ページ: 11-15
日本油空圧学会論文集 32巻3号
ページ: 53-57
日本機械学会論文集(c編) 66巻646号
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日本機械学会論文集(c編) 66巻647号
ページ: 2286-2291