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2000 年度 実績報告書

物質移動に基づくイオン導電性ゲルアクチュエータのモデリングと分布的内部応力制御

研究課題

研究課題/領域番号 12650229
研究機関神戸大学

研究代表者

田所 諭  神戸大学, 工学部, 助教授 (40171730)

研究分担者 山崎 義治  神戸大学, 工学部, 教務職員(教育職) (90174648)
服部 元史  神戸大学, 工学部, 助手 (00252792)
高森 年  神戸大学, 工学部, 教授 (10031098)
大坪 義一  近畿大学, 理工学部, 助手 (90257973)
小黒 啓介  大阪工業技術研究所, エネルギー環境材料部, 室長(研究職)
キーワード軟体ロボット / ソフトメカニクス / 高分子ゲルアクチュエータ / ICPFアクチュエータ / IPMC / モデリング / 機構設計 / 制御系設計
研究概要

本研究では、ICPFアクチュエータに関して、(1)イオン移動に基づく,設計制御のためのモデリング(電界によるイオン移動,水分子の移動・拡散、慣性力,水分による膨潤収縮,静電力,コンフォメーション変化などによる分布的内部応力の発生をモデリング),(2)電界パターンの設計(電界パターンを設計し,内部応力を分布的に制御することを可能にし、自由な分布的変形運動や力発生を産み出す),を目的として研究を行っている.
本年度はアクチュエータのモデリングを中心として研究を遂行し,下記の成果を得た.
1.イオン移動,水移動・拡散のモデリング
電気化学的方法で,電解によるナトリウムイオンと水和による水の移動を,拡散や粘性抵抗を考慮してモデリングした.
2.慣性力,膨潤・収縮,静電力,コンフォメーション変化のモデリング
水による膨潤・収縮,静電力による横ひずみを慣性力の影響とともにモデリングし,アクチュエータが運動する原理を数理モデルで表現した.
3.粘弾性特性のモデリング
有限要素法により,粘弾性特性をモデリングした.
4.理論式の数値解法
以上の式を差分法によって離散化し,安定に解くための数値解法について検討を行った.
5.シミュレーションプログラムの作成と有限要素解析ソフトへの組み込み
数値解法を実装し,商用有限要素解析ソフトによる構造解析と組み合わせて数値解析を可能にした.
6.実験によるパラメータ同定
粘弾性パラメータ,水による膨張率を実験的に同定した.
7.実験によるモデルの検証
実験とシミュレーション結果とを比較した結果,本モデルが定性的にアクチュエータの現象モデルとして妥当に機能することが確認された.
いくつかのパラメータの同定については,今年度中には完了することができず,来年度の課題として残された.
以上のように,初期の研究目的を果たすための基盤を作ることができた.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Satoshi Tadokoro: "An actuator model of ICPF for robotic applications on the basis of physicochemical hypotheses"Proceedings of the 2000 IEEE International Conference on Robotics and Automation. 1340-1346 (2000)

  • [文献書誌] Satoshi Tadokoro: "Application of the Nafion-platinum composite actuator"Proceedings of SPIE. 4329. (2001)

  • [文献書誌] 永留浩: "PVA-DMSOゲルアクチュエータに関する研究,第1報:進行波を利用した駆動"第18回日本ロボット学会学術講演会予稿集. 1. 177-178 (2000)

  • [文献書誌] 福原将彦: "ICPFアクチュエータの特性とモデル化,第12報:屈曲メカニズムの仮説に基づくモデルのパラメータ同定"第18回日本ロボット学会学術講演会予稿集. 1. 181-182 (2000)

  • [文献書誌] Satoshi Tadokoro: "Electroactive Polymer (EAP) as Artificial Muscles, Reality Potential and Challenges"Ed.Yoseph Bar-Cohen, SPIE Press. 687 (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2021-12-09  

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