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2001 年度 実績報告書

物質移動に基づくイオン導電性ゲルアクチュエータのモデリングと分布的内部応力制御

研究課題

研究課題/領域番号 12650229
研究機関神戸大学

研究代表者

田所 諭  神戸大学, 工学部, 助教授 (40171730)

研究分担者 小黒 啓介  大阪工業技術研究所, エネルギー環境材料部, 室長(研究職)
服部 元史  神戸大学, 工学部, 助手 (00252792)
高森 年  神戸大学, 工学部, 教授 (10031098)
大坪 義一  近畿大学, 理工学部, 助手 (90257973)
キーワード軟体ロボット / ソフトメカニクス / 高分子ゲルアクチュエータ / ICPFアクチュエータ / IPMC / モデリング / 機構設計 / 制御系設計
研究概要

本研究では、イオン導電性高分子ゲルアクチュエータに関して、(1)イオン移動に基づく,設計制御のためのモデリング(電界によるイオン移動,水分子の移動・拡散、慣性力,水分による膨潤収縮,静電力,横ひずみ,コンフォメーション変化などによる分布的内部応力の発生をモデリング),(2)電界パターンの設計(電界パターンの設計と内部応力の分布的制御),を目的として研究を行ってきた.
本年度はアクチュエータのモデリングを中心として研究を遂行し,下記の成果を得た.
1.ICPFアクチュエータの横ひずみのモデリング:ナトリウムイオン移動によって固定されたスルホン酸基が膜内に偏った形で残り,そのため陽極との圧縮応力が発生し,それが横ひずみを発生することが明らかとなった.それを電気化学的・材料力学的に数理モデリングした.
2.シミュレーションモデル,プログラムの作成と有限要素解析ソフトヘの組み込み:差分法に基づく、数値解法を実装し,商用有限要素解析ソフトによる構造解析と組み合わせて数値解析を可能にした.
3.実験によるモデルの検証:実験とシミュレーション結果とを比較した結果,本モデルが定性的にアクチュエータの現象モデルとして妥当に機能することが確認された.
4.PVA-DMSOゲルアクチュエータによる電界パターンの設計:進行波を発生させることを目的として,電界パターンを設計,それに基づいた電極配置を設計した.
5.ICPF表面に電極パターンを製作する技術の開発:マスキングによりパターンを構成する方法を開発した.
6.PVA-DMSOについて,内部応力の分布的制御による進行波の発生:電界パターンを変化させて内部応力を分布的に制御することによって,ゲル表面に進行波を発生させることに成功した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Satoshi Tadokoro: "Modeling IPMC for design of actuation mechanisms"Electroactive Polymer (EAP) Actuators as Artificial Muscles Reality and Science Fiction, Ed. Yoseph Bar-Cohen, SPIE. 331-366 (2001)

  • [文献書誌] 福原雅彦: "ICPFアクチュエータの特性とモデル化,第13報:屈曲メカニズムの仮説に基づく2次元モデル"ロボティクス・メカトロニクス講演会'01講演論文集. 1S1-M9(1)〜(2). (2001)

  • [文献書誌] 大原猛史: "Nafion-Au型ICPFアクチュエータの製造条件最適化"第19回日本ロボット学会学術講演会講演論文集. 2G13 (2001)

  • [文献書誌] 大原猛史: "ICPFアクチュエータを用いたマイクロマニピュレータに関する研究"ロボティクス・メカトロニクス講演会'01講演論文集. 2P2-C1(1)〜(2). (2001)

  • [文献書誌] 田所諭: "ナノ・マイクロマシン技術総覧(全体の中の,高分子アクチュエータの部分)"産業技術サービスセンター. (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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