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2000 年度 実績報告書

スイッチング電源における入力電流高調波低減に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12650286
研究機関長崎大学

研究代表者

松尾 博文  長崎大学, 大学院・生産科学研究科, 教授 (50101382)

研究分担者 青池 南城  サンケン電気(株), 半導体本部, 技師長
石塚 洋一  長崎大学, 工学部, 助手 (50284708)
黒川 不二雄  長崎大学, 工学部, 助教授 (20140808)
キーワード高調波電流 / 3巻線リアクトル / ソフトスイッチング / 高効率 / TV受像機 / アクティブフィルタ / 電子安定器
研究概要

近年,電子機器や電気機器の電源としてスイッチング方式のインバータやコンバータが普及し,これに伴い,それらで発生する入力電流の高調波による障害が問題となっている。このため,IEC(国際電気基準会議)や通産省は電子機器や電気機器の機種ごとに高調波電流に関してのガイドラインを提示し,対策を求めている。
まず,テレビジョン受像機やパーソナルコンピュータの電源に適用されるクラスDを満足するためのいくつかの回路方式を提案し,回路の動作特性について,実験的,理論的解析を行った。その中の一つの回路方式は三巻線リアクトルを持つソフトスイッチング方式のAC-DCコンバータであり,この回路の設計理論を確立した。電力効率は非常に高く,定格電力において93%を達成した。また,他の一つの回路方式はリンギングチョークコンバータを基本とした回路であり,チョークコイルとダイオードを追加した簡単な回路構成により,入力電流の高調波抑制に成功している。0.95の高力率が得られている。
次に,入力電流高調波の規制が最も厳しい照明用電子安定器の新しい回路方式に関する研究を行った。この場合は,クラスCが適用され,入力電流波形はほぼ正弦波状であることが求められる。ハーフブリッジ形回路の2つの大容量キャパシタの一つを極端に小さなキャパシタに置き換え,これにより入力電流の高調波を低減することに成功した。入力電流に着目した回路解析を行い,理論的にも,入力電流の高調波成分が抑制できることを明らかにした。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] H.Matsuo et al: "Analysis of the novel soft-switching buck-boost type ac-dc converter using magnetic coupling"IEEE Power Electronics Specialists Conference Record. 1239-1246 (2000)

  • [文献書誌] 松尾博文 他: "磁気結合を利用した高力率ソフトスイッチング昇降圧形AC-DCコンバータの解析"電子情報通信学会論文誌B. J83-B. 1081-1087 (2000)

  • [文献書誌] 松尾博文 他: "3巻線リアクトルを用いた高力率昇降圧形AC-DCコンバータの動作特性と検討"電子情報通信学会論文誌B. J83-B. 1495-1504 (2000)

  • [文献書誌] 落合政司,松尾博文: "アクティブフィルタ機能を備えたリンギングチョークコンバータ"電子情報通信学会論文誌B. J83-B. 1520-1527 (2000)

  • [文献書誌] 清水恵一,松尾博文: "変形ハーフブリッジ形インバータ回路における入力電流の解析"電子情報通信学会論文誌B. J83-B. 1538-1544 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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