研究課題/領域番号 |
12650289
|
研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
木村 軍司 東京都立大学, 工学研究科, 教授 (10087215)
|
研究分担者 |
大里 正人 東京都立大学, 工学研究科, 助手 (30209233)
土屋 淳一 東京都立大学, 工学研究科, 助手 (70155406)
清水 敏久 東京都立大学, 工学研究科, 教授 (30254155)
|
キーワード | 電気自動車 / 太陽電池 / 蓄電池 / コンバータ / 高効率 / 誘導機 |
研究概要 |
電気自動車は、省石油や環境問題解決のために、実用化を促進する必要がある。本研究では、近距離を低速で走る、安価な小型電気自動車を対象としている。そのため、積載する蓄電池を少なくして軽量化し、屋根には太陽電池セルを張りつけ、両方の電源を併用する。省エネルギータイプの電気自動車において、高効率な制御装置を開発することを目的とした。平成14年度は、最後の3年目であり、誘導機を高効率で制御する方法として、以下の研究を行なった。 1.一次電流位相差に基づく誘導機のトルク制御に関する研究 巻取機などに使用されるトルクモータは、大きな始動トルクと垂下特性も持ちつ。回転速度-トルク特性の全域で、安定した運転があられるモータである。しかし、すべりが大きく効率が悪く、またトルクは一定には保たれない。そこで、定速用に開発した「一次電流位相差に基づく速度センサレス制御法」を応用して、誘導機のトルク制御を検討した。新たに、トルク一定となる演算テーブルを作成し、定トルク制御を行なった。トルクに対する、一次電流位相差と周波数の関係を示し、実験結果を示した。任意の制御テーブルにより、任意のトルク-速度特性を実現できることを確認した。 2.小型電動機の効率に関する研究 一般に、誘導機は定格出力時に最大効率になるように設計されている。実際の使用状態において、各回転数の各負荷条件で最小電力になる点は存在する。それらの点を通るような、新たなV/fの関数による制御を行なえば、常に最大効率でモータを駆動できる。このV/f関数を、一次電流位相差検出型センサレス制御に適用した。小型誘導機において、低出力時でも、良好な効率改善が可能であることを確認した。
|