研究課題/領域番号 |
12650295
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研究機関 | 愛知工業大学 |
研究代表者 |
植田 明照 愛知工業大学, 工学部・電気工学科, 教授 (50267887)
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研究分担者 |
鳥井 昭宏 愛知工業大学, 工学部・電気工学科, 助教授 (70267889)
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キーワード | アクティブフィルター / 高調波検出 / ディジタルシグナルプロセッサ / pq理論 / 高調波補償率 / 負荷変動 / 過渡応答 |
研究概要 |
アクティブパワーフィルタでは、高調波を補償するために、補償電流指令値の作成が重要である。補償電流指令値は、負荷電流の高調波分を検出して作るのが一般的であるが、種々のケースの負荷条件に対して、その瞬時値を遅れなく精度長く検出する方法は確立されていない。我々は、三相電力の瞬時値を検出するpq理論を応用し、これと、DSP(ディジタルシグナルプロセッサ)を用いたディジタルフィルタを用いる方法を提案している。この方法は、高調波成分の検出に移動平均ハイパスフィルタを用いるもので、一般のアナログフィルタを用いた場合に比べて、高精度で高速の応答が可能な検出法である。しかし、この方法においても、移動平均区間の遅れは避けられない。 そこで、さらに高速応答を得るために、負荷電流の基本波成分の振幅と位相差を直接検出する方法を提案した。この方法によれば、原理的に、電流振幅は1サンプリング時間で、また位相差は電源周波数の60度以内に検出できる。 この、超高速応答特性を有するアクティブフィルタで、高調波ばかりでなく、無効電力も併せて補償する場合の特性を、シミュレーションと実験で検討した。そして、高調波電流と無効電力を同時に、高速高精度で補償できることを確認した。高調波と無効電力を同時に補償するとき、高調波補償率は80%以上が得られた。また、高調波と無効電力を同時に補償するとき、負荷変動に対しても約5msで高速に応答することを確認した。
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