• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

シリコン基板上に界面制御して形成した単結晶強誘電体薄膜の作製

研究課題

研究課題/領域番号 12650305
研究機関北陸先端科学技術大学院大学

研究代表者

堀田 將  北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助教授 (60199552)

キーワードイットリア安定化ジルコニア / YSZ / 反応性スパッタ / シリコン / Si / ヘシロエピタオシャル / 誘電率
研究概要

初年度は、Zr+Y金属ターゲットを用いた反応性スパッタ法によるSi基板上へのYSZ薄膜のエピタキシャル成長について、検討を行った。
従来、用いられてきたターゲット表面が酸化している状態の酸化物モードでの堆積では、チャンパー内のプラズマ中に、活性な酸素や未反応の酸素が多く存在するため、それが堆積したYSZ膜中を拡散して、YSZ薄膜とSiとの界面にSiOx層を厚く形成すると考えられる。そこで、これらの影響を少なくする方法として、ターゲットが酸化されない金属モードによる堆積を試みた。その結果、金属モードで堆積したYSZ薄膜の実効誘電率は、YSZのバルク値が27ぐらいに対して約20と、従来の酸化物モードによる試料の倍以上の値が得られた。また、堆積時のO_2とArとの流量比を変化させることで、膜の実効比誘電率を22にすることができた。このことは、界面のSiOx層形成をSiO2換算膜厚で0.2nm程度まで抑制したことを意味している。これは、金属モードによる堆積によりチェンバー中の残留酸素つまり、YSZ膜の形成には余分な酸素が減少したためと考えられる。さらに、YSZ膜中ヘのSiの拡散をO_2流量比8%以上で、ある程度抑制出来ることがわかった。最後に、YSZ薄膜の堆積後、その上に直径0.1〜0.5mmのAl電極形成し、窒素雰囲気中で300℃、30分のポストアニール処理を施したところ、膜の実効誘電率を減少することなく、C-V特性のヒステリシスが解消され、曲線の歪みもなくなることがわかった。また、400℃、30分のポストアニール処理では、SiOx層が厚くなることもわかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] S.Horita,M.Aikawa,T.Naruse: "Low Temperature Heteroepitaxial Growth of a New Phase Lead Zirconate Titanate Film on Si substrate with an Epitaxial (ZrO_2)_<1-x>(Y_2O_3)_x Buffer Layer"Japanese Journal Applied Physics. 139・8. 4860-4868 (2000)

  • [文献書誌] S.Horita,H.Nakajima,K.Kuniya: "Improvement of the electrical properties of heteroepitaxial yttria-stabilized zirconia films (YSZ) on Si prepared by reactive sputtering"Vacuum. 50・2/3. 390-396 (2000)

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi