研究課題/領域番号 |
12650352
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研究機関 | 金沢工業大学 |
研究代表者 |
福田 一郎 金沢工業大学, 工学部, 教授 (10064445)
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研究分担者 |
坂本 康正 金沢工業大学, 工学部, 教授 (50148152)
小谷 勇慶雄 金沢工業大学, 工学部, 教授 (50170262)
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キーワード | 液晶ディスプレイ / 反射型 / 単偏光板式 / DTN-LCD / DSTN-LCD / 1 / 4波長板 / 無彩色表示 / カラー表示 |
研究概要 |
平成12年度の研究実績は次のとおりである。 1.本課題で、「原理的にコントラスト比が無限大となる」新しいアクティブマトリクス方式の反射型LCDとして提案している、1/4波長板補償・単偏光板式DTN-LCDおよびFDTN-LCDの表示特性と主に設計パラメータの関係を系統的に調べた。その結果、DTN-LCDでは液晶の複屈折率△n波長分散に実際の液晶の特性を用いた場合においても、またFDTN-LCDでは、△nの波長分散が大きい現状の液晶高分子フイルムを用いた場合においても、セル設計条件を最適化すると、明状態の反射率約50%、高コントラスト比で、分光反射率の波長依存性が極めて小さい無彩色表示、すなわち単偏光板式の極限の表示性能に極めて近い無彩色表示が得られることを明らかにした。 2.本課題で、「原理的にコントラスト比が無限大となる」単純マトリクス方式の新しい反射型LCDとして提案している1/4波長板補償・単偏光板式DSTN-LCDおよびFDTN-LCDの表示特性と主に設計パラメータの関係を系統的に調べた。その結果、DTN-LCDではセル設計条件を最適化すると、明状態の反射率約48%と明るく、原理的に無限大のコントラスト比で、分光反射率の波長依存性が比較的小さい無彩色表示が得られること、また、これらの表示性能は走査電極数に依存しないという極めて優れた性質を有することなどを明らかにした。ただし、液晶の複屈折率△nの波長分散は小さい方が理想的な無彩色に近づくことから、FDSTN-LCDにおいては、現状より△nの波長分散の小さい液晶高分子フイルムの開発が望まれることを明示した。 3.上記の1.、2.のシミュレーションで仮定している理想的な1/4波長板の設計法を確立した。したがって、上記の仮定は妥当であると言える。
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