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2000 年度 実績報告書

マルチレート信号処理を用いた超高速多次元ディジタルフィルタの構成法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12650358
研究機関岩手大学

研究代表者

恒川 佳隆  岩手大学, 工学部, 助教授 (80163856)

キーワード2次元ディジタルフィルタ / マルチレート / 高精細画像 / 高速 / 低消費電力 / プロセッサ / VLSI
研究概要

我々はこれまでに1次元の状態空間ディジタルフィルタにブロック処理を適用した構成法を提案してきた.この解析結果から実はブロック処理がマルチレート性を有していること、それを用いることによって従来では得ることの出来なかった極めて高速な処理が実現可能となることを明らかにしてきた。
本年度の研究においては,2次元画像フィルタリングの高精度かつ高速な処理と低消費電力を同時に実現する,低次元分解に基づく分母分離形2次元ブロック状態空間ディジタルフィルタ用プロセッサを提案した.さらに,これに対してVLSI評価を行い,その有効性について検討を行った.
まず,本研究においては,水平方向と垂直方向の処理を行う2種類のプロセッサと,これをSIMDプロセッサアレーとしたブロック処理モジュールによって高速な2次元フィルタリングが実行可能となる構成法を提案した.また,シリアル入出力や語長に依存する処理時間などの分散演算の特長を利用することで,極めて効率的な処理システムを構築することができた.さらに,従来ROMによって行われていた分散演算の関数生成を論理ゲートを用いた新たな構成法を提案し,これを適用することによって大幅な低消費電力化が可能となった.その結果,ブロック長4を基準とした4×4画素を処理するモジュールをわずか5個用いることによって,2048×2048画素からなる超高精細画像を毎秒60枚の速度で実時間処理することが可能となった.従って,本研究によって,従来得ることのできなかった高速・低消費電力でなおかつシステム全体の回路規模を最小とする,高品位な2次元ディジタルフィルタリングシステムの構築が可能となった.現在,その成果を論文にまとめ,学会に投稿している.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 野崎剛: "低次元分解に基づく分母分離形2次元状態空間ディジタルフィルタ用高性能プロセッサのVLSI評価"第15回ディジタル信号処理シンポジウム予稿集. C6-1. 593-598 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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