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2000 年度 実績報告書

画像源の特徴を考慮した適応的色域マッピング

研究課題

研究課題/領域番号 12650363
研究機関千葉大学

研究代表者

小寺 宏曄  千葉大学, 工学部, 教授 (70282449)

キーワードカラー画像 / カラーマネジメント / 色域マッピング / 色立体 / 画像依存 / 非腺形圧縮 / ポリゴン / スプライン関数
研究概要

本研究は、これまでの機器独立の概念から一歩進んだ画像依存の概念に基づく異種メディア間の新しいカラーマネジメント方式の創出を狙いとしている。具体的には、次の3項目が研究の主目的である。
(A)画像源の色分布と機器色域との相対関係を考慮した3次元色域圧縮アルゴリズムの開発
(B)画像源のカラーヒストグラム特定化処理による色域圧伸アルゴリズムの探索
(C)画像源の主要色分離によるキーカラーマッチング手法の確立
平成12年度は、上記の目的(A)を達成するための課題である以下の数学的計算論理に取り組んだ。
(1)画像源の色域表面の自動形成:
画像依存の色域圧縮には、不特定の自然雨像の不規則な色点分布から、色域表面を決定することが第1の要件となる。本研究では、1-a)色数一定分割法、および1-b)固定立体角分割法を用いて画像源の3次元色分布の空間分割を行い、各分割セグメント毎に色分布中心から最遠点を抽出して、色域表面を形成した。表面点は三角パッチで連結してポリゴンメッシュで表現された。両方式ともCIELAB均等色空間での極座標表現を採用することにより、複雑な色域形状を的確に自動形成することに成功した。
(2)色域標本点による3次元色域の関数近似:
自然で滑らかな色域表面の形成のために、3次元曲面の関数近似法について検討した。ここでは3次スプライン曲線に注目し、隣接する標本点を滑らかに接続できるOverhauser Spline関数を色域立体表面の記述に応用した。計算負荷が重いために時間を要するが、ポリゴンメッシュと比較して少数の表面点からも連続的な曲面形成が可能であることを実証した。
(3)3次元Image-to-Device非線形色域圧縮実験:
上記(1)で求めた3次元色域を用いて、CRT上のCG画像のインクジェットプリンタの色域内への写像を試みた。非線形のガンマ圧縮関数を適用して継目なしの連続写像を行い、z-score法による心理評価実験の結果、従来の2次元写像と比較して、とくに高彩度の連続階調部分において偽輪郭の発生が抑制された。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] 陳興鴻,大豆生田実,小寺宏曄: "画像依存に基づく適応的色域マッピング法"画像電子学会誌. 29・5. 528-536 (2000)

  • [文献書誌] 斎藤了一,小寺宏曄: "画像の色立体外郭点抽出と色域体積の算出"日本画像学会誌. 39・2. 75-83 (2000)

  • [文献書誌] 斎藤了一,小寺宏曄: "画像の色立体外郭点抽出と色域体積の算出II"日本画像学会誌. 39・3. 174-183 (2000)

  • [文献書誌] Chen Hung-Shing and H.Kotera: "Three-dimensional Gamut Mapping Method Based on the Concept of Image-dependence"Proc.IS&T's NIP16 Conference. 783-786 (2000)

  • [文献書誌] R.Saito,and H.Kotera: "Extraction of Image Gamut Surface and Calculation of its Volume"Proc.IS&T's NIP16 Conference. 566-569 (2000)

  • [文献書誌] 陳興鴻,山田文恵,小寺宏曄: "画像の色分布を考慮した3次元色域マッピング法"カラーフォーラムJAPAN2000 論文集. 4-1. 51-54 (2000)

  • [文献書誌] 三田虎史,小寺宏曄: "ヒストグラムの特定化による色域伸張"カラーフォーラムJAPAN2000 論文集. 4-2. 55-58 (2000)

  • [文献書誌] 鈴木三規,小寺宏曄: "色領域の識別による好ましい色変換"カラーフォーラムJAPAN2000 論文集. 1-3. 13-16 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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