本研究では和歌山に関する伝統芸能のうち、その保存が急がれていた「寒川祭り」の内容をデジタル・ビデオカメラで収録し、音声や画像と共に必要な文章を加筆・修正したり、後から付加価値を高めることの可能なデータベースを考案し、その成果をひとつのホームページの形で完成させた。さらに、それに付随する物産や土産および地域のイベント情報や宿泊設備などを紹介して観光収入を得る"仕掛け"を作り、人が臨場しなくてもインターネットの威力を利用して情報の発信により地域の活性化を求めた。 そのため、寒川祭りを中心に、紀の国美山を紹介できるシステム作りのため、和歌山県の企画室や図書館をはじめ、美山村産業課の担当者とも話しあって、寒川祭りのホームページを作成した。その内容は画像と音声をはじめ、文字情報による説明とし、1)寒川祭り物語-寒川祭りの事がわかるドキュメンタリー。 2)神楽案内(宮司;寒川さんの紹介)。 3)登場人物-王仁(おに)、和仁(わに)、獅子(しし)、お多福(おたふく)、および薙刃(なぎなた)をあやつる少年ect.。 4)寒川祭り保存委員会の会長(東茂良氏)について、それぞれの記録とヒヤリングを行い、お祭りの見どころをビジュアル的に紹介した。
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