有形や無形を問うまでも無く文化遺産の記録・保存・発信を活用する「デジタル・アーカイブ」の認織は高まる一方である。この報告書は主として時間と空間の視覚化に重点を置き、文化財の具体的なデジタル・アーカイブ化をめざして地域経済の発展と周辺の歴史的な教育コンテンツをプレゼンする手法を纏めたものである。有形や無形を問うまでも無く文化遺産の記録・保存・発信を活用する「デジタル・アーカイブ」の認識は高まる一方である。この報告書は主として時間と空間の視覚化に重点を置き、文化財の具体的なデジタルアーカイブ化をめざして地域経済の発展と周辺の歴史的な教育コンテンツをプレゼンする手法を纏めたものである。具体的には、まず「時間」「空間「学習」および「経済活性化のためのデータ保管」の4ステージを設け、web上で3者が自由に行き来できる環境を構築してビジュアル的に遺産もしくは付随する経済内容を訴えかけていく仕組みを試みたものである。この利用者は空間ステージで自分が足を運びたい場所を選び自由に時間(すなはち時代を設定)を決めて閲覧できるシステムにしておくことでジ空間の距離を超越し有形無形の概念を排除した情報収集が可能となった。これは「コンピュータによる共同学習支援(CSCL : Computer Supported Collaborative Learning)を考慮した教育コンテンツの有用性を示すもので、内容データの受発信を実現することで地域の経済発展を促進できるものと信じる。平成12年度は和歌山県下の寒川祭りの動画像を、平成13・14年度は大阪城や和歌山城を中心とする背景画像のデータベースを構築し、動画像との融和を図かる研究をした。なお、観光客を誘致できるホームページも試作し、今後E-コマースビジネスを展開できる工夫をした。その画像データベースをhttp://www.mm.info.kindai.ac.jp/sougawa/index.htmlにアップロードし、国内外への情報発信を考えている。
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