研究課題/領域番号 |
12650406
|
研究機関 | 尚美学園大学 |
研究代表者 |
恩田 憲一 尚美学園大学, 芸術情報学部, 助教授 (60310257)
|
研究分担者 |
永江 孝則 尚美学園大学, 芸術情報学部, 助教授 (00262311)
斎藤 英雄 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (90245605)
小沢 慎治 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (70051761)
|
キーワード | コンピュータビジョン / 文字情報 / 文字列 / 二値化 |
研究概要 |
本研究は、都市の生活空間に存在する掲示や案内表示などの文字情報をマシンビジョンの研究対象として選び、生活環境に存在する文字情報の抽出と取得を目的とするものである。したがって対象とする入力画像は、日常的な照明および撮影条件下で撮影される事を想定しており、必ずしも良好な撮影条件での画像入力が保証される訳ではない。このような前提に立ち、本研究では適応的に二値化閾値を求める事により得られる高品位な二値化画像から文字領域を抽出し、得られた文字の配置情報を利用して撮影時のカメラと対象文字列との3次元的な関係を推定して補正する事により、文字認識に適した二値文字画像の正面撮影像を生成する手法を確立した。研究初年度は実験室内に構築した種々の照明条件を制御可能な撮影環境下において、3次元環境の平面上に配置した文字列を、多様なライティング、色調およびコントラストの基で撮影し、光源条件に左右されにくいロバストな二値化アルゴリズムの開発を行った。次に、室内環境に配置された文字列を含む二値化画像を対象として、文字領域抽出アルゴリズムを構築した。個々の文字が直線的に配置される事の多い文字列の特徴に着目し、案内表示など1行程度の文字列に対し実験を行い、本研究のアルゴリズムによって複雑な背景を持つ文字列画像の二値化画像中からも、文字列の領域を抽出可能である事が確認された。上記の研究と並行してホワイトボードなどの平面上に描かれた長方形の列を対象として、平面に対し斜め方向から撮影した画像を用いて3次元パラメータを推定するアルゴリズムを構築した。次年度は、'3次元パラメータからの正対文字列画像の生成アルゴリズムを開発し、前年度に構築したロバストな二値化と文字列抽出アルゴリズム、そして3次元パラメータ推定アルゴリズムとあわせてひとつのシステムに統合し、実環境での実験を行い良好な結果を得た。
|