今年度は、線形・非線形制御のための手法に基づいたフレシキブル最適化に関する研究において、大きな進展が得られた。具体的には、次のような成果が得られた。 1)IIRフィルタ設計における最も困難な問題となっている非線形パラメータ不確定性システムのためのロバストフィルタに取り組んでいる。また、線形パラメータ変化(LPV)ロバストフィルタはについても検討している。この2つの問題は、システムのパフォーマンストラッキングを特徴づける新たに提案した線形行列不等式に基づいている 2)2-DシステムのH-inftyおよびH2ノルムに対する新しい線形行列不等式(LMI)の特徴づけを行い、これを証明している。これらに基づいて、ロバストH-inftyに対する完全に凸の特徴を持つ、ロバストH2およびロバスト混合Hinfty/H2フィルタが与えられた。 3)離散時における線形パラメータ変化(LPV)コントローラの合成のための新しい方法を開発している。検討されたLPVプラントは、線形分数変換(LFT)写像をもっている。単一目的LPV問題に制限されている先行の研究成果とは異なり、本論文で提案した方法は、チャンネル方式と定義できる一連のH2/Hinfty仕様を取り扱うことができる。 4)非線形パラメータライゼイションをもつシステムに対する適応制御を解決するためのアプローチに基づいた、新たな単調性を得た。この主題に関する他の研究結果とは異なり、本研究では、パラメータ集合は、コンパクトな集合であるとは考えられていない。リプシッツパラメタに対する結果、分数の乗法的パラメータが、統一された枠組みの中で与えられている。
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