大地震発生時に瓦礫に埋もれた人体の検出法として、xバンド帯域のマイクロ波照射による呼吸運動の検知手法を開発している。今年度の実績は以下の通りである。 1.検知感度とアンテナ利得の関係の実験的検討 (1)これまで用いていた15dBのアンテナに加え、新たに20dB、25dBの利得のアンテナを試作した。 (2)これらのアンテナを用いて、アンテナ正面から人体を横に移動したときの、呼吸運動検知感度を検討した。 (3)人体を正面、横向き、後ろ向きにしてマイクロ波を照射したときの呼吸運動検知感度を検討した。 上記(1)〜(3)の検討は瓦礫を用いない基礎的な検討であるが、呼吸運動に連動した受信波形を反射波から抽出することができることが確認された。 2.人体によるマイクロ波反射のシミュレーション (1)ホーンアンテナから照射されたマイクロ波が人体に反射されて受信される様子のシミュレーションに着手した。二次元モデルによるシミュレーションが可能である見通しを得た。 (2)次年度は瓦礫が存在するモデルでのシミュレーションを行う予定である。
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