研究課題/領域番号 |
12650445
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
藤井 隆雄 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (70029510)
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研究分担者 |
金子 修 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (00314394)
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キーワード | ウィーナーモデル / 非線形システム同定 / 故障診断 / 部分空洞化 / ILQ制御法 / 状態観測器 / モデル最適化 / 熱プロセス |
研究概要 |
まず、昨年までに提案したウィナー型非線形システム同定と制御手法を半導体熱プロセス制御に応用した。具体的には、実験装置で実現可能な温度範囲まで同定実験をし、その実験結果に基づきウィナーモデルを求めた。そして、そのモデルをもとに目標応答が達成できる制御系を設計し、制御実験を行った。その結果、設計通りの制御性能が得られたことにより、制御効果を確認した。特に本制御系は、調整パラメータが一つしかないので、現場調整がし易いという特長がある。また、この調整パラメータを活用して、実際の応答と目標応答の近さを制御入力の大きさとオンラインでトレードオフすることができる。 つぎに、制御対象のパラメータ変動に対する制御系のロバスト性を改良した。具体的には、拡張カルマンフィルタの代わりにロバスト性が強いSliding Mode状態観測器を用いた。それにより、ウィナーモデルのパラメータ変動を吸収し、正確な状態推定が可能になる。このSliding Mode状態観測器をウィナーモデルに併合し、その設計アルゴリズムを導出した。また、拡張カルマンフィルタの設計に用いるRiccati方程式が不要になったので、計算コストが大きく下がった。 以上と並行して、ウィナーモデルに基づくロバスト制御に関連する故障診断アルゴリズムを導出した。具体的には、ウィナーモデルの逐次同定法を開発し、オンラインでモデルパラメータ変動を推定する。その推定結果をもとに対象システムの特異値変動を求める。その結果を用いると、システムの緩やかな変化が検知できる。従来研究と違い、システム内部の変化が定式化可能となった。さらに、本研究では、ロバスト制御に関連する故障基準と信頼性基準を導出し、より高いレベルの知能制御系が構築できた。
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