研究概要 |
研究計画に基づいて以下の項目について研究を行った. 1.2段以外の階段形分数次ホールドのゼロ次ホールドに対する優位性の解明と適応制御実験による効果の実証 零点の安定性に関して,3段の階段形分数次ホールドがゼロ次ホールドより優れることを理論的に解明した.また,3段の階段形分数次ホールド機能を有する制御プログラムを作成し,昨年度と同様の電気回路システムに対して適応制御実験を実施して、制御目的の達成を確認し,有効性を実証した.実験に先立って現有パーソナルコンピュータでシミュレーションによる予備検討を行った.制御プログラムの開発及び制御実験には,MATLABとC言語を使用し,実験補助者による協力を得た. 2.分数次ホールド方式による多入出力デイジタル制御システム解析ソフトウェアの開発とインターネット上への公開 分数次ホールドおよび階段形分数次ホールドを用いてディジタル制御システムを構成する場合のシステム特性解析ソフトウェアパッケージを,多入出力および遅れシステムも含むように拡張し,インターネット上http://www.mech.kumamoto-u.acjp/Info/lab/control/zeroopen.htmlに公開した. 3.関連する研究成果として,メカニカルシステムのような行列2次システムのほとんどの場合には,その離散化モデルの零点はゼロ次ホールドでもすべてのサンプリング周期で安定になることを解明した.
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