研究概要 |
研究初年度(12年度)においては,1995年兵庫県南部地震,1999年トルココジャエリ地震,1999年台湾集集地震など,震源近傍において得られた強震記録をデータベース化した.これに基づいて地盤震動の偏向性の強さと断層との相対的な位置関係ならびにその周波数依存性,地震動強度の断層破壊方向への依存性,上下動の距離減衰特性について詳細に検討し,非定常地震動予測モデルの修正・改良を行った. 第二年度の(13年度)においては,昨年度の研究成果において提案・改良された地震動予測モデルを用いて,強震記録が得られているこれまでの地震を対象とした地震動シミュレーションを行い,その結果と実際に得られた記録との比較を行うことにより,提案モデルの妥当性・適用性について検証した.ここでは,断層近傍記録が得られた1999年トルココジャエリ地震や1999年台湾集集地震の再現性について詳細に検討した.また,記録は得られていないが被害の状況が判明しているそれらの地震による地震動を推定し,被害との対応についても検討した.さらに震源断層モデルから数値解析的に得られるシミュレーション地震動との対応についても検討した.
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