研究課題/領域番号 |
12650509
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
安田 孝志 岐阜大学, 工学部, 教授 (10093329)
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研究分担者 |
大澤 輝夫 岐阜大学, 工学部, 助手 (80324284)
小林 智尚 岐阜大学, 工学部, 助教授 (50205473)
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キーワード | 風波 / 砕波 / バースト層 / 吹送流 / 乱流 / レイノルズ応力 |
研究概要 |
弱風から強風までの様々な風速の下での風波砕波によって生成される水面バースト層の乱流構造とこの時の吹送流との関係について水理実験によって検討を行い、以下の結果を得た。 ・強風下の砕波を伴う水面のバーストによって、著しい乱流エネルギーを有する境界層、すなわち、バースト層が水面下に生成され、下層のレイノズル応力や散逸率なども増大する。 ・風から波に輸送されたエネルギーは、バースト層の生成や砕波によって生成される大規模組織渦を介して下層に輸送され、下層での吹送流の発達に費やされる。 ・バースト層の生成によって渦拡散係数が増大し、強風下の水面表層での拡散・混合が進むため、海洋表層での輸送・拡散・混合過程のモデル化においてはバースト層の評価が必要となる。 無風時の砕波については、リーフ上の孤立波の砕波に着目して研究を行い、以下の結果を得た。 ・Duncanらが指摘した微小砕波がリーフ上の孤立波に対しても確認でき、入射波高やリーフ高の増大とともに放出ジェットサイズも増大し、砕波形式は微小砕波から崩れ波型、さらに巻き波型に遷移する。 ・浅水砕波によるエネルギー散逸は、Surface roller内の乱流運動によるのではなく、ジェットの突入によって生成される大規模組織渦へのエネルギー輸送によって生じている。 ・ジェット突入後の砕波過程における乱流構造の3次元化は、連行気泡が消滅し始める段階から顕著となり、乱れ強さもほぼ完全に等方化する。
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