研究課題/領域番号 |
12650532
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
柏谷 増男 愛媛大学, 工学部, 教授 (00026254)
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研究分担者 |
羽藤 英二 愛媛大学, 工学部, 助手 (60304648)
二神 透 愛媛大学, 工学部, 講師 (40229084)
朝倉 康夫 愛媛大学, 工学部, 教授 (80144319)
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キーワード | 道路整備評価 / 交通ダイアリー調査 / 交通行動分析 / 中山間地域 |
研究概要 |
本年度は、(1)山村住民の都市への自由トリップ発生行動に関するモデル開発、(2)面河村、美川村、柳谷村住民を対象とした交通ダイアリー調査の実施、(3)分析のためのベースマップ作成、(4)松山市への交通行動に関する調査結果の分析を行った。 (1)モデル開発、1週間の都市滞在時間と山村滞在時間とを効用最大化仮説のもとで毎日の時間制約条件下で決定するモデルを作成し、休日の都市訪問は住民属性のみに依存し、平日の都市訪問は住民属性と都市から山村までの距離に依存することを見出した。 (2)交通ダイアリー調査、各村役場職員を主な対象にして1村あたり20世帯60人、合計60世帯、120人について平成12年10月20日から26日までの1週間の行動記録を記入してもらった。出張や入院等のサンプルを除き、60世帯117人のデータを得ることが出来た。 (3)ベースマップ作成、上浮穴郡1町3村の自動車の通行可能なすべての道路網を電子地図上に作成し、実測所要時間を対応させた。 (4)松山市への交通行動の分析、昨年度実施した久万町59世帯116人と合わせて分析した結果、以下のことがわかった。 (a)119世帯中113世帯で、世帯の少なくとも1人が週に1回以上松山市を買物、娯楽等の目的で訪れており、遠距離にかかわらず都市で供給される財やサービスが山村住民に不可欠である。 (b)3村住民の1日、1人あたりトリップ数は4.30で、都市住民とほとんど差がない。 (c)雇用者157名中118名が休日に、また31名が平日に買物、娯楽等の目的で松山都市圏に出かけている。数量化理論2類を適用した結果、休日に都市へ行くか行かないかの判別には年令や老人が同居している等の個人属性が支配的で、居住地の位置はあまり関係していないこと。また平日についての判別には年令がもっとも支配的な要因だが、居住地の位置も重要な要因である。
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