研究概要 |
今年度は、データの収集・入力を行った。本研究では、予測の対象となる水源としてカビ臭が特に問題となっている栃木県渡瀬遊水池を選択した。入力データとして、カビ臭物質の原因物質であるジオスミン、2メチルイソボルネオールの濃度、カビ臭物質生産微生物であるPhormidiumtenue,Oscillatoria tenuisの個体数、さらには、これらの微生物の増殖に対して大きな影響力を持つと予想される栄養塩(T-P,PO_4-P,T-N,NH_4-N,NO_2-N,NO_3-N)の濃度及びN/P比、水質(水温、透視度、pH、DO、BOD)、気象データ(風速,気温,降水量,日射量)、水位、流入・流出水量の水文学的データなどの25種を取り上げ、8年間分のデータを収集した。これらをニューラルネットワークにて使用できるようデータベース化した。そして、1995〜1997のデータをニューラルネットワークの学習用データとして使用した。その結果、本研究で構築したニューラルネットワ-クによるカビ臭予測モデルは、1995〜1997のカビ臭発生パターンを学習できた。
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