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2001 年度 実績報告書

合流式下水管渠網の余裕空間とゲート操作を利用した越流水対策とその効果に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12650550
研究機関愛媛大学

研究代表者

渡辺 政広  愛媛大学, 工学部, 助教授 (70036458)

研究分担者 西村 文武  愛媛大学, 工学部, 講師 (60283636)
キーワードゲート閉操作 / 下水管渠網内貯留 / 河道位数 / 中小出水 / 越流水対策 / 公共用水域 / 水質汚濁 / 合流式下水管渠網
研究概要

都市域の合流式下水道では,雨天時,しばしば,下水処理場の処理能力を上回る多量の汚濁雨水が流出し,処理されないまま,下流域の河川,湖沼へと排水されている.また,分流式下水道においても,雨水は直ちに下流域へと排水されるため,特に,降雨初期には,高濃度の汚濁雨水が処理されないまま,河川,湖沼へと流出している.こうした汚濁雨水の未処理排水(越流水)は,都市域を抱える河川,湖沼,内湾などの公共用水域において近年顕在化している水質悪化の原因の一つと考えられ,この排水問題の早期解決(越流水対策の早期確立)が切望されているところである.
本研究では,現在,供用されている下水道管渠網の各下水管渠内には,特に中小の降雨時,広い余裕空間が存在していることに着目し,下水道管渠網内の幾つかの地点にゲートを設置して降雨時それらを閉操作し,管渠網内に広く汚濁雨水を貯留するとともに,降雨中および降雨終了後,この貯留された汚濁雨水の中から,処理能力に見合うだけの汚濁雨水を下水処理場に送り続け,数日以内には,これら汚濁雨水を全て処理して放流することにより,中小出水時の越流現象をできるだけ発生させない越流水対策について検討を進めた.
その結果,河道位数が6次と4次の下水道管渠の下流端にゲートを設置し,中小出水時,これらゲートを閉操作して,6次,5次の下水道管渠および4次,3次の下水道管渠に流出雨水を貯留する対策については,10mmを下回る降雨による全ての流出雨水を貯留し,処理して放流することが可能であることが明らかとなった.また,これにより,年間の流出汚濁の30〜40%を通常の処理を施して放流できることになると予測される.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 渡辺 政広: "都市流域の不浸透流出面(屋根面,道路面)における雨水・汚濁負荷流出特性"水工学論文集. 45. 55-60 (2001)

  • [文献書誌] 神田 徹: "都市小流域へのSWMMの適用におけるモデル・パラメータの値について"水工学論文集. 45. 79-84 (2001)

  • [文献書誌] 渡辺 政広: "マンホール蓋飛散の水理解析モデルと水理模型実験"水工学論文集. 45. 907-912 (2001)

  • [文献書誌] 渡辺 政広: "都市域の屋根面・道路面における雨天時汚濁負荷流出特性"愛媛大学工学部紀要. 20. 143-153 (2001)

  • [文献書誌] 渡辺 政広: "下水道マンホール蓋飛散の水理模型実験と水理解析モデル"愛媛大学工学部紀要. 20. 155-156 (2001)

  • [文献書誌] Watanabe, Masahiro: "Pressurized flow with masses of air at manholes in storm sewer pipe systems"Proc. 4^<th> Int. Conf. on Innovative Technologies in Urban Drainage. 2. 851-858 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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