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2001 年度 実績報告書

杭の損傷度モニタリング技術の実用化および構造性能向上に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12650559
研究機関東北大学

研究代表者

杉村 義広  東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90206425)

研究分担者 石井 清  清水建設(株), 技術研究所, 主席研究員
三辻 和弥  東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90292250)
KARKEE Madan  秋田県立大学, システム科学技術学部, 教授 (90315630)
キーワード健全性モニタリング / センサー / 杭 / ひび割れ / 損傷度 / カーボンファイバー
研究概要

兵庫県南部地震(1995)では、建物を支持する杭基礎の被害も多数認められたが、地中部での損傷であるため、(1)堀削作業に膨大な労力・時間と費用が嵩み、迅速性と経済性に問題があること、(2)深い位置の損傷の確認はインテグリティテストやボアホールカメラのみではまだ不安を残すこと、(3)杭の損傷度に関する適切な判定基準が整備されていないこと、などの問題点があることが判明した。そこで、地震後に堀削することなしに杭の損傷を即座に判定できる簡便なモニタリング技術の開発研究を行った。センサーとしてはコスト高にならないようとの理由からカーボンファイバーをもちいることにした。センサーを内蔵したコンクリート杭の構造実験を通じて、曲げひび割れに対してはセンサーを杭軸方向に、せん断ひび割れに対しては杭周方向に配置することで、それぞれ検知可能なこと、除荷によって杭の変形がある程度元に戻った条件でも残留抵抗を示してメモリ効果が期待できること、破壊まで載荷するとセンサーが破断して断線すること、などが確認された。この結果に基づいて、実用化への足掛かりとして実構造物の基礎として設計された場所打ちコンクリート杭と既製コンクリート杭の2例について施工時にセンサーを内蔵させた。
また、杭頭の回転性能を高めることで杭体の破壊を免れることを目標とした工法を解釈するための解析プログラムを作成して解析を行った。その結果、杭頭の非線形化によって上部構造への入力は長周期化するとともに、エネルギー吸収効果もある程度期待できることが推定された。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Y.Sugimura, M.B.Karkee: "Nature of Damage to Pile Foundation of Buildings in Recent Earthquakes and Some Propsals for Seismic Design"Second U.S.-Japan Workshop on Soil-Structure Interaction. 441-455 (2001)

  • [文献書誌] Hiroshi Inada, Kiyoshi Ishii, Yoshihiro Sugimura: "Development of Techniques for Monitoring Integrity of Piles Using Carbon Fiber"The 3rd Int.Workshop on Structural Health Monitoring. 554-563 (2001)

  • [文献書誌] 稲田裕, 石井清, 杉村義広, 佐々木建一: "杭健全性モニタリングセンサの開発と実用化(その1)"日本建築学会大会. B-1. 425-426 (2001)

  • [文献書誌] 石井清, 稲田裕, 岡田圭一, 杉村義広: "杭健全性モニタリングセンサの開発と実用化(その2)"日本建築学会大会. B-1. 427-428 (2001)

  • [文献書誌] 石井清, 稲田裕, 杉村義広: "炭素繊維束センサの開発と性能評価、杭の健全性モニタリング手法の開発(その1)"日本建築学会構造系論文集. (発表予定). (2002)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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