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前年度の予備的な検討結果を受けて、免震機構のアクティブ化に関する検討として、省エネルギ型のセミアクティブ型制御ダンパと免震機構の融合を前提とした制雛造物について研究を行った。対象とするダンパは可変摩擦ダンパの一種であり、応答によらず、ほぼ相似形の履歴を描くようにスリップレベルのみが可変となるように制御される「可変スリップレベルダンパ」である。このダンパの各層への設置を想定した簡潔な制御則を既に提示しているが、本研究では免震層にのみへの設置を前提としている。
まず、通常の最下階に免震層をもつ構造物を対象としてダンパ・スリップレベルを免震層の絶対加速度情報のみによって制御するアルゴリズムを提案した。既に、このダンパについてはまったく異なる制御アルゴリズムを提案してきているが、本研究の提示のアルゴリズムはより免震構造物に適したものとなっている。この可変スリップレベルダンパを組み合わせ、応答情報を反映した制御を行うことで、免震支承のばらつきや変動の影響を受けにくいロバスト振動制御となりうる。
続いて、中間階免震構造物に対しても、同様の制御アルゴリズムでの制御効果をシミュレーションによって確認しながら、アクティブ制震化された中間階免震の構造物全体の設計法に関する検討を行った。
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