(1)各種文献調査、調査を行い、風速低減効果、日射遮蔽効果、気温低減効果、蒸散効果などの環境緩和効果を総合的に組み込んだ3次元樹木モデルプロトタイプの作成を行った。 (2)上記樹木モデルのプロトタイプに対し、代表的な種類の(イチヨウ、サクラ、プラタナス、カツラ)街路樹を選択して、野外温熱環境実測を実施し、樹冠の高さ、径の測定、樹陰内外の気温差、放射温度差の測定を行った。更に、樹陰内外で日射量の測定を行い、樹冠の日射遮蔽効果の検討を行った。 これらの測定結果をもとにその街路樹の樹冠形状データ、葉面積密度、抗力係数等を同定した。 (3)また上記実測において、樹木の日射遮蔽効果から、葉面積密度を推定する手法を考察した。 (4)上記開発した樹木モデルをいくつかの街路空間に適用したケーススタディを行い、屋外温熱環境の樹木緩和効果の検討を行った。また野外実測を行い本樹木モデルの予測精度の検証を行うとともに、この検証結果を更に樹木モデルにフィードバックさせた。 (5)上記ケーススタディの結果より、樹木の密度、配列方法等に関し、樹木の最適配置の検討を行い、屋外温熱環境設計のための設計資料の整備と充実を図った。
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