研究概要 |
本研究の目的は、採光・照明設計用昼光データ2項目と建築・設備設計用気象データ7項目の計9項目を、気象衛星画像及びアメダス気象データを用いて、全国を解像度6kmで地図状にカバーする分布地図として、1時間毎の準リアルタイムで予測し、インターネットで配信する「昼光・気象データ分布地図の準リアルタイム予測システム」を開発することである。また、このシステムを、申請者が開発した昼光シミュレーションプログラム等と連結し、各地の建築の採光・照明・省エネルギーの性能を1時間毎に予測する準リアルタイム建築環境シミュレーションに応用する。 初年度に開発した昼光・気象データマップの精度検証のために、福山大学の太陽追尾装置付き直射照度計・直達日射計、全昼光照度計、全天日射計、温湿度計、風向風速計で昼光・気象データ全9項目の地上測定をおこなった。雲量は、デジタルカメラによる輝度分布・色温度分布測定装置に魚眼レンズを取り付けて測定した。準リアルタイムで配信される昼光・気象データ分布地図のデータ9項目と、地上観測データを比較し、データ分布地図の精度を評価した。さらに、他地域における精度の検証として、CIE(国際照明委員会)のIDMP(国際昼光観測プログラム)による京都大学での測定データにより、精度評価を行った。また,申請者が開発した昼光シミュレーションプログラムに昼光・気象データマップを連結し、準リアルタイム建築環境シミュレーションを可能とした。
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