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2000 年度 実績報告書

地方都市部の住宅需給関係における借家需要の構造的変化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12650613
研究機関福井大学

研究代表者

玉置 伸ご  福井大学, 工学部, 教授 (70020237)

キーワード地方都市 / 住宅需給関係 / 世帯構造 / 世帯移動 / 民営借家 / 住宅統計調査報告 / 実態調査 / 統計分析
研究概要

研究計画では,12年度の研究課題として「地方都市部における住宅ストックの推移と変容」及び「地方都市部における借家の変容」を挙げた。ここではその2項目について,現在までに得られた知見を要約する。
1.「地方都市部における住宅ストックの推移と変容」について
世帯規模と住宅規模の関係を分析すると,居住室の余剰が増加しつつあることがわかる。特に伝統的に同居率の高い地域では大規模住宅ストックが多く,世帯の小規模化・高齢化による「ミスマッチ」状態を窺わせる。また,地方都市部の貸家供給量は増加しているが,その一方で,民営借家居住世帯の移動率は東京,大阪等の大都市県よりも,東北,北陸,九州地方等の諸県において比較的高い。こうした現象の要因として,借家ストック増加に伴い借家間の住み替えが増加していること,あるいは伝統的に同居世帯率の高い地方において,若年世帯による独立・結婚等の新規世帯形成が主な需要となっていること等が考えられる。
2.「地方都市部における借家の変容」について
福井市市街化区域を対象に調査した結果,民営借家の主な住棟形態は戸建て(木造・低層),共同住宅(木造・低層),共同住宅(RC造・中層),共同住宅(S造・低層)の4形態にまとめられる。このうち,現在の主流と考えられる2形態の概略は次のようである。
(1)共同住宅(RC造・中層):昭和40年代に増加し,当初は階段室式と片廊下式が混在していたが,次第に片廊下式が多くなる。外壁は石綿吹き付けから外壁パネルヘと変化している。水平性を強調した外観は現在における主流の一つである。
(2)共同住宅(S造・低層):昭和40年代には片廊下式が多く外観上の特徴も似通っていたが,量的には昭和60年代以降急激に増加しており,この時期以降は階段室式の4戸1棟を基本ユニットとした住棟がほとんどである。外観は屋根を黒色,外壁を白色・グレー系でまとめる例が多い。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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