研究課題/領域番号 |
12650628
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研究機関 | 文化女子大学 |
研究代表者 |
沢田 知子 文化女子大学, 造形学部, 教授 (40060818)
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研究分担者 |
井上 搖子 文化女子大学, 造形学部, 助教授
渡辺 秀俊 文化女子大学, 造形学部, 助教授 (80230986)
宮宇地 一彦 文化女子大学, 造形学部, 教授
丸茂 みゆき 文化女子大学, 造形学部, 講師 (50257086)
谷口 久美子 文化女子大学, 造形学部, 講師 (90236696)
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キーワード | 高齢期 / 壮年期 / 都心居住 / 外出行動 / 日常生活 / ライフスタイル |
研究概要 |
本研究は、子育て期以降の世代を、「壮年期(就業面では第一線を退きながらも十分に自立的生活を行うことが可能な世代)」および「高齢期(加齢による心身の老弱が顕在化し自立的生活が困難となりつつある世代)」とした上で、その「ライフスタイル」について「都心居住」の可能性から探ることを目的とした。初年度(平成12年)は、予備調査を実施し、その知見に基づいて、本年度は都心の集合住宅居住者を対象として、アンケート調査を行った。 1.アンケート調査の対象は、上高田団地およびアーバンハイツ北砂の2団地であり、回収率は、上高田4丁目団地58%、アーバンハイツ北砂62%であった。その結果、有効回答として380サンプルが得られた。 2.基本属性においては、上高田4丁目団地は壮年・高齢世帯が多く、世帯分離による隣居の住戸がかなりみられた。アーバンハイツ北砂は、築後年数がより少ないことから、居住者層はより若く、中年・壮年世代によって住まわれる傾向となっていた。 3.都心居住の利点として、全体的には、交通網を利用した便利で選択性に富んだ生活が評価されている。 4.高齢期の居住者層にとっての都心居住の意味として、子世代の居所に近づくための郊外から転居(途中入居)や、戸建住宅での単身居住の困難から集合住宅に転居などの特徴があることがわかった。 5.壮年期の居住者層(元気で時間に余裕のある)は外出行動が活発であり都心ライフを享受している傾向がみられたが、高齢期(自立困難となりつつある)の居住者層は在宅傾向が強く、親族・近親者・ヘルパーなどの来訪によって生活が支えられる傾向がみられた。
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