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2001 年度 実績報告書

わが国戦前の和風住宅・庭園における関西と関東の文化の比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 12650639
研究機関東京大学

研究代表者

鈴木 博之  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00011221)

キーワード長尾欽彌 / 近代和風 / 庭園 / 小川治兵衛 / 場所性
研究概要

戦前までの日本の和風建築文化を近代和風と呼んでいるが、その実態は十分に解明されているとは言い難い。この研究のなかで行なったのは、そうした近代和風建築のあり方を庭園との関連において調査し、論考を纏めることであった。昨年の研究の纏めによって、長尾欽彌別邸である鎌倉の扇湖山荘の調査報告を取りまとめることができた。これは近代和風庭園の歴史に大きな足跡を残した小川治兵衛最晩年の作庭の調査であり、戦前における関西の和風表現が関東において実現された最後の作品といえるものである。この庭の分析は、戦前から戦後にかけて、近代和風文化の伝統がどのように継承されたか、またどのようにして消滅、変質したかを明かにするものであった。
ここから、和風建築と庭園の関係を一般化する視点が開け、そうした側面の研究を展開することも可能になった。この成果は2002年2月にフィンランドで開催されたシンポジウムにおいて、「Listen to the Place」と題する基調講演を行なう機会に発表することができた。戦前の近代和風文化の特質は、日本の特殊な時代における特殊な表現ではなく、ひとつの文化表現としての普遍性のなかで位置づけられることが確認できたように思う。これもまた、本研究の大きな成果のひとつであったといえよう。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 鈴木博之: "近代庭園の源流と呼ばれる開放感に満ちた空間"国際交流. 93. 34-35 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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