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2002 年度 実績報告書

近代建築の生成過程における場所論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 12650642
研究機関京都大学

研究代表者

前田 忠直  京都大学, 工学研究科, 教授 (20111940)

研究分担者 千代 章一郎  広島大学, 工学部, 助教授 (30303853)
キーワード近代 / 住宅 / フォーム / 場所 / ルイス・バラガン / 居間 / ル・コルビュジェ / 景観
研究概要

近代建築の構成システムを,その変容過程の分析により場所論的にあきらかにしようとする本研究は,平成14年度には,ルイス・バラガンの住宅作品(バラガン自邸他)の研究,ル・コルビュジエの住宅作品(ラ・ロッシュ=ジャヌレ邸他)の研究,さらにルイス・カーンの住宅作品の研究(ホーニックマン邸)として遂行され,以下の6論文が公表された。
1)日本建築学会近畿支部研究報告集:2論文
2)日本建築学会大会学術講演梗概集:2論文
3)日本建築学会中国支部研究報告集:1論文
4)SD Review 2002:1論文
上記の住宅作品の研究は,草案群の吟味・分析を基礎とし,3種のダイアグラムの作成による平面分析と,作品の模型作成による検証,さらには建築家自身の言葉による分析と解釈をとおして遂行された。
上記の論文は,主に,以下のアスペクトの分析をとおして遂行された。
A)住宅を構成する諸要素のシステムの解明。B)住宅(内部)と土地(外部)との関わり合いの解明。前者については,主室の諸要素の配置構成の変容分析をとおしてバラガン,ル・コルビュジェ,カーンの構成方法があきらかにされた。後者については,内部と外部を媒介する要素の意味がダイアグラムC(住宅と土地とのゲシュタルト)作成とともに主題化され,その場所論的解釈が目論まれた。
ルイス・バラガンの論文では,一連の住宅作品のフォームの変容分析をとおして,多様なありかたで成立する2つの場所をつなぐ結節点が主題化され「テラス」が「間の場所」として分析された。とくにバラガン自邸,ロペス邸,ガルベス邸の分析では,ダイアグラム作成をとおして,バラガンの空間構成の深まりの仕方が指摘された。
ル・コルビュジェの住宅作品では,移行の場所,「斜路」が主題化され,空間構成の方法が分析された。
カーンの住宅作品では,内部成立を担う特異なエレメントが「サテライト」として指摘された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 柴田, 前田, 水上: "8住宅における平面の変容の意味--Estanciaの成立 ルイス・バラガンの住宅作品における生成過程の研究1"日本建築学会近畿支部研究報告集. 42. 985-988 (2002)

  • [文献書誌] 柴田, 前田, 水上: "3住宅のフォームの意味--ルイス・バラガンの住宅作品における生成過程の研究2"日本建築学会学術講演梗概集(関東). F・2. 611-612 (2002)

  • [文献書誌] 山田, 千代: "ル・コルビュジェの「建築のプロムナード」の成立に関する一考察--ラ・ロッシュ=ジャヌレ邸の制作を通して"日本建築学会近畿支部研究報告集・42号,計画系. 42. 961-964 (2002)

  • [文献書誌] 石端, 千代: "ル・コルビュジエのシュタイン・ドゥ・モンツィ邸の制作における「建築のプロムナード」の変容"日本建築学会中国支部研究報告集. 26. 1037-1040 (2003)

  • [文献書誌] 三吉, 千代: "ル・コルビュジエのショーダン邸の制作における建築類型の変容"日本建築学会中国支部研究報告集. 26. 1029-1032 (2003)

  • [文献書誌] 前田: "土地と融合する住宅--ルイス・カーンの知られざる傑作ホーニックマン邸 作品生成の軌跡"SD Review 2002. 96-99 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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