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2000 年度 実績報告書

溶液法による酸化物半導体多層膜のpn接触界面の電気物性

研究課題

研究課題/領域番号 12650669
研究機関岐阜大学

研究代表者

大矢 豊  岐阜大学, 工学部, 助教授 (80167311)

研究分担者 伴 隆幸  岐阜大学, 工学部, 助手 (70273125)
キーワード酸化物半導体 / 溶液法 / 薄膜 / 多層膜 / 整流特性 / 薄膜トランジスタ / 半導体薄膜ガスセンサ
研究概要

チタンテトライソプロポキシド、酢酸亜鉛、酢酸ニッケル、酢酸コバルトを原料とし、エタノールアミンを添加してこれらをイソプロパノールに溶解・安定化させた。この溶液を用いて、ガラス基板上にディップ法でコーティングを行った。さらにこれを乾燥・熱処理することで、酸化物膜として得た。得られた薄膜は酸化ニッケル薄膜を除いて無色、透明であった。酸化ニッケル薄膜は若干着色していたが、透明であった。
基板としてITOをスパッタしてある耐熱ガラス上に酸化チタン、酸化ニッケルをこの順で積層して作製し、酸化ニッケル上に金電極を蒸着して電流電圧特性を測定すると、順方向で電流値が増加する整流特性が得られた。この整流特性は測定温度を300℃まで上げても得られ、ワイドバンドギャップ酸化物半導体の透明性、高温特性に優れたp-n接触多層薄膜を得ることができた。
X線回折、透過電子顕微鏡観察から、作製した多層膜は各々100nm以下の酸化チタン、酸化ニッケル層からなり、界面にはこれらが反応して生成したチタン酸ニッケル相が確認できた。
酸化物半導体薄膜の特性を評価する手段の一つとして、酸化スズ薄膜を同様に作製し、ガスセンサ特性を評価した。また、この薄膜上に絶縁体多孔質膜である酸化ジルコニウム薄膜をコーティングすることで、可燃性ガスに対する感度を著しく増加させることに成功した。
基板を熱酸化シリカ相を有するシリコンウェハーとして、この上に酸化亜鉛薄膜をコーティングした。これを最適化した条件で900℃熱処理することで、ボトムゲート型の薄膜トランジスタとして動作することを確認した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Y.Ohya,: "Thin Film Transistor of ZnO Fabricated by Chemical Solution Deposition"Jpn.J.Appl.Phys.. 40・[1]. 297-298 (2001)

  • [文献書誌] R.Bel Hadj Tahar: "Effect of Processing Parameters on Physical Properties of Cadmium Stannate Thin Films Prepared by a Dip-Coating Technique"J.Am.Ceram.Soc.. 84・[1]. 85-91 (2001)

  • [文献書誌] Y.Ohya: "Gas Sensing Properties of Porous Insulator/Oxide Semiconductor Multi-layered Films"Trans.Mater.Res.Soc.Jpn.. 25・[4]. 1207-1210 (2000)

  • [文献書誌] Y.Ohya: "Solid Solubility of SnO_2 in In_2O_3"J.Ceram.Soc.Jpn.. 108・[9]. 803-806 (2000)

  • [文献書誌] Y.Ohya: "Preparation of CuO Thin Films and Their Electrical Conductivity"Key Eng.Mater.. 181-182. 113-116 (2000)

  • [文献書誌] T.Ohya: "Preparation of Concentrated, Halogen-Free Aqueous Titanium Solutions"Ceramics Transactions. (発表予定).

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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