• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

メゾスケールの流体モデルを用いた粒子懸濁高分子液体の流動解析

研究課題

研究課題/領域番号 12650683
研究機関滋賀大学

研究代表者

千葉 訓司  滋賀大学, 教育学部, 教授 (60144440)

キーワード繊維懸濁高分子溶液 / ブラウン運動学シミュレーション / FENEダンベルモデル / 過渡的流動特性 / スタートアップ流れ / ステップ状流れ / 繊維と高分子の相互干渉
研究概要

1.定常および非定常のせん断流動特性ならびに伸長流動特性を数値解析し,溶媒がニュートン液体の場合のレオロジー特性の計算結果と比較した.特に,スタートアップ流れあるいはステップ状に流れを変化させた場合に現れる非定常流動特性には繊維と高分子の相互作用が大きく影響するため,繊維懸濁ニュートン液体の特性とは大きく異なる.高分子溶液あるいは繊維懸濁ニュートン流体単独の場合でも,スタートアップせん断流れでは,せん断応力にオーバーシュートが観察される.このメカニズムは,高分子の場合には最初高分子が急激に伸ばされるがその後流れ方向を向くようになると収縮するためであり,繊維の場合には,静止状態でランダムに配向している状態で急激にせん断を受けるため大きな応力を生ずるが,やがて繊維が流れ方向に配列するため応力が減少するからである.これに対して,繊維懸濁高分子溶液の場合には,上記の両方のメカニズムに高分子と繊維との相互干渉の影響が加わるため,一層顕著なせん断応力のオーバーシュートとそれに続いてアンダーシュートが発生することが明らかになった.また,スタートアップ伸長流れの場合には,高分子も繊維も流れ方向に短時間で配列し,しかも,高分子の場合最大伸長まで徐々に伸長されるため,せん断流れ特性に見られるような複雑な過渡的流動特性は観察されなかった.計算によって得られたせん断流動特性の傾向は,繊維懸濁高分子溶液の過渡的レオロジー特性(せん断粘度,第一法線応力差)の測定からも確認できた.
2.最も簡単な流路内の流れである平行平板流路内における繊維懸濁高分子溶液の発達している流れの数値解析を試みたが,繊維の配列に影響を及ぼす,繊維と高分子の相互作用のメカニズムについては十分な結果を得ることができなかった.

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi