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2000 年度 実績報告書

ゾル-ゲル法による無機超微粒子含有無機/有機ナノ複合膜の合成と溶媒センシング機能

研究課題

研究課題/領域番号 12650712
研究機関上越教育大学

研究代表者

藤木 一浩  上越教育大学, 学校教育学部, 助手 (60251865)

キーワード無機超微粒子 / カーボンブラック / 表面グラフト化 / グラフト重合 / ゾル-ゲル反応 / 金属アルコキシド / 無機 / 有機複合膜 / 濡れ性
研究概要

本研究課題では、表面にポリマーを化学結合(グラフト)した無機超微粒子の存在下でゾル-ゲル反応を行うことにより、無機超微粒子がマトリックスゲル中にナノレベルのオーダーで均一に分散した、可撓性のある無機/有機複合膜の合成を目指す。さらに、得られた無機/有機複合膜の表面にも様々なポリマーをグラフトする反応について検討し、「濡れ性」や「吸着特性」等の複合膜表面の特性を任意に制御する手法を確立して、種々の溶媒を選択的に吸着する性質、すなわち、溶媒センシング機能を付与することを試みる。
無機超微粒子としてカーボンブラック(CB)を選択し、マトリックスゲルの構成原料にはケイ素アルコキシドを用いて、平成12年度は、CB表面へのポリマーのグラフト化とゾル-ゲル法による無機超微粒子含有無機/有機複合膜の合成について検討した。
その結果、アゾ基を導入したCB粒子を開始剤に用いて、N-ビニル-2-ピロリドンのラジカルグラフト重合を行うことにより、ポリ(N-ビニル-2-ピロリドン)を粒子表面にグラフトできることがわかった。また、p-トルエンスルホン酸メチルを開始剤に用いて、2-メチル-2-オキサゾリンのリビングカチオン重合を行い、生長末端カチオンをCB粒子表面と反応させることにより、CB表向にポリ(2-メチル-2-オキサゾリン)をグラフトできた。この際、開始剤の量で、グラフト鎖の分子量及びグラフト量を精密に制御できることが明らかになった。
次に、合成した各種のポリマーグラフト化CBの存在下でゾル-ゲル反応を行ったところ、酸触媒下で、良好な無機/有機複合ゲル膜を調製できることがわかった。また、未処理のCBを用いた系では、得られたゲルは脆く、製膜性も良くなかったのに対して、ポリマーグラフト化CBを用いた系では、CB粒子がゲル中に均一に分散した、深黒色の比較的柔軟な無機/有機複合ゲル膜が得られることが明らかになった。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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