研究概要 |
直径10mmの等方性硬質型黒鉛性金型を使用し、その中心に直径5mm長さ40mmの純Ti棒を芯材として置き,芯材の表面を約0.2〜1mm径のTi粉末3種類で小径を内側にして段階的に覆ったあと、放電プラズマ焼結装置により芯材への粉末の接合および粉末間の焼結を同時に行った.種々の焼結時の条件を変えて得られた材料は,焼結後の芯材と各種粉末の接合,各種粉末同士間の空隙率、空孔形状および大きさを観察し適正な空孔が得られたかどうか現在評価中である. すでに2種類のTi粉末を使用して同様の実験を行ってきているが,今年度は追加してもう1種類の粉末を使用して粒径を傾斜させ,接合強度および空隙の変化を調査している. その結果,顕鏡したところによると大,中、小の径の粉末同士はなだらかに接合し,接合部分の空隙はより均一に分布する傾向が得られた.接合強度は最高が27MPの剪断力が得られで従来値より増加しよい効果が生じた. また放電プラズマの効率化をはかるために,金型をセラミックスに替えて焼結を行ったところ,正しい測温が困難であった。 平成13年度以降は得られている多孔インプラント材について空隙の大きさおよび接合部のネック径を緻密に測定し,多孔に関する全般の性状と接合強度を正確に検証する予定である.
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