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2000 年度 実績報告書

硝酸を用いた電炉ダストのオンサイト処理プロセスの開発

研究課題

研究課題/領域番号 12650736
研究機関九州工業大学

研究代表者

伊藤 秀行  九州工業大学, 工学部, 助手 (90213074)

研究分担者 高須 登実男  九州工業大学, 工学部, 講師 (20264129)
キーワード電気炉ダスト / リサイクル / 亜鉛 / 硝酸 / 浸出 / 電解採取 / オンサイト処理 / 湿式処理
研究概要

今年度はダストの性状調査および硝酸による浸出実験を実施し、以下の知見を得た。
1 ダスト中の亜鉛の形態としてはZnOおよびZnFe_2O_4が、鉄の形態としてはFe_3O_4,Fe_2O_3が確認された。
2 亜鉛は数分で浸出され、比較的高い浸出率(20〜60%)となること、鉄の浸出速度にたいして亜鉛の浸出速度が高いことがわかった。
3 パルプ濃度が高いときには、初期に浸出液中の鉄濃度は高くなるが、亜鉛の溶解にともなってpHが高くなると、鉄濃度が低下する。
4 20分程度の時間で鉄、亜鉛の濃度は急激に変化して、その後は、緩やかに変化あるいは一定となる。これはパルプ濃度に依らない。
5 硝酸濃度を一定として、パルプ濃度を増大させると、1時間後の浸出液中の亜鉛濃度は高くなる。一方、鉄濃度は、パルプ濃度が低いうちは高くなるが、pHが高くなるにしたがって低下する。硝酸濃度が高いほどZn浸出率が高い。
6 標準試薬の浸出と異なり、ダスト中のZnFe_2O_4は浸出される。
7 ダスト種類、硝酸濃度、パルプ濃度が不純物の浸出率に及ぼす影響は元素によって異なっていた。全体的には、Cd,Pb,Cu,Mn,Crの順で浸出率が高いこと、不純物の浸出率はパルプ濃度の増加とともに減少する傾向にあった。
8 1時間後のORPとpHの関係は、パルプ濃度を増加させていくとORPが上昇し、さらに増加させるとORPは低下し、pHは上昇することがわかった。ダストの種類、硝酸濃度に依らず、硝酸モル当たりのダスト重量が同一であれば、pH、ORPともにほぼ同一の値を示していることがわかった。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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